イサチン(Isatin)または1H-インドール-2,3-ジオン(1H-indole-2,3-dione)は、多くの植物で見られるインドール誘導体の一つ。1841年にErdman[1]とLaurent[2]によって硝酸クロム酸によるインディゴ酸化によって初めて合成された。

イサチン
識別情報
CAS登録番号 91-56-5
特性
化学式 C8H5NO2
モル質量 147.1308 g/mol
外観 赤橙色の固体
融点

200 °C, 473 K, 392 °F

危険性
EU分類 有害 (Xn)
Rフレーズ R22 R36 R37 R38
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

イサチンのシッフ塩基はその薬学特性が研究されている[3]

イサチンに硫酸と未精製のベンゼンを混ぜると青色の染料ができることが観察される。これはベンゼンとの反応で青色のインドフェニンが形成すると長く考えられていたが、ヴィクトル・マイヤーはこの未精製のベンゼンからインドフェニンの形成反応の正体であるチオフェンを初めて単離した[4]

合成編集

イサチンは抱水クロラールアニリンヒドロキシアミン硫酸中で縮合させて合成することができる[5]が、通常は市販品を入手する。

イサチンは、80℃のアセトニトリル-溶液中で、インドールと塩化インジウム(III)2-ヨードキシ安息香酸を混合して合成することもできる[6]

脚注編集

  1. ^ Otto Linné Erdmann (1840). “Untersuchungen über den Indigo”. Journal für Praktische Chemie 19, (1): 321–362. doi:10.1002/prac.18400190161. 
  2. ^ Auguste Laurent (1840). “Recherches sur l'indigo”. Ann. chim. phys. 3, (3): 393–434. http://gallica.bnf.fr/ark:/12148/bpt6k347443/f370.table. 
  3. ^ Synthesis of 3,3´-[methylenebis(3,1-phenylenenitrilo)]bis[1,3-dihydro]-2H-indol-2-one as a novel bis-Schiff base A. A. Jarrahpour, D. Khalili Molbank 2005, M437 Online Article
  4. ^ Ward C. Sumpter (1944). “The Chemistry of Isatin”. Chemical Reviews 34, (3): 393–434. doi:10.1021/cr60109a003. 
  5. ^ C. S. Marvel and G. S. Hiers (1941). "Isatin". Organic Syntheses (英語).; Collective Volume, 1, p. 327
  6. ^ Yadav, J. S. (2007). “Indium(III) Chloride/2-Iodoxybenzoic Acid: A Novel Reagent System for the Conversion of Indoles to Isatins”. Synthesis 2007 (5): 693–696. doi:10.1055/s-2007-965930. 

参考文献編集