オニョンニョンウイルス(O'nyong'nyong virus)は、トガウイルス科アルファウイルス属ウイルスである[1]ウガンダエンテベにあるウガンダウイルス研究所で1959年に初めて分離された。チクングンヤウイルスイグボオラウイルスと近縁である。名前は、ウガンダとスーダンで使われているナイル語で「関節を弱らせるもの」という意味である。

感染 編集

オニョンニョンウイルスは、感染したに噛まれることで感染する。主な媒体がハマダラカ(Anopheles funestus及びAnopheles gambiae)である唯一のウイルスである。

症状 編集

感染による主な症状は、多発性関節炎発疹発熱である。その他にも、眼の痛み、胸の痛み、けん怠感等の症状が出る場合もある。感染による死亡例は知られていない。

流行 編集

オニョンニョン熱はこれまで2度の流行を起こした。1度目は1959年から1962年で、ウガンダからケニヤタンザニアザイールマラウイモザンビークに広がり、200万人以上が感染した。これは、歴史上最も広がったアルボウイルスの流行の1つとなった。この時にカとヒトから分離された最初のウイルスは、ウガンダ北部のグルーから、1959年に分離された。

2度目の大流行は1996年から1997年で、400人以上が感染した。1度目の流行から35年を経ていることと、1904年から1906年にもウガンダで流行した証拠があることから、30年から50年の周期で大流行が発生することが示唆されている。

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オニョンニョンウイルスは、少なくとも3つの主な株に分類される。これらのゲノム配列は、ゲノムデータベースから見ることができる。

出典 編集

  1. ^ Posey DL, O'rourke T, Roehrig JT, Lanciotti RS, Weinberg M, Maloney S (July 2005). “O'Nyong-nyong fever in West Africa”. Am. J. Trop. Med. Hyg. 73 (1): 32. PMID 16014827. http://www.ajtmh.org/cgi/pmidlookup?view=long&pmid=16014827. 

外部リンク 編集