オペラ・セミセリア
オペラ・セミセリア(Opera semiseria、「半分シリアスなオペラ」の意味)はイタリアのオペラのジャンル。19世紀初期から中期にかけて人気があった。
概略
編集オペラ・ブッファに関連があって、オペラ・セミセリアは時として喜劇、さらにペーソスの要素を含み、時として田園地方を舞台にした。バッソ・ブッフォ(道化的バス)の登場により、悲劇的なオペラやメロドラマと区別することができる。
最もよく知られているオペラ・セミセリアは、ガエターノ・ドニゼッティの『シャモニーのリンダ』(1842年)とジョアキーノ・ロッシーニの『泥棒かささぎ』(1817年)である。ヴィンチェンツォ・ベッリーニの『夢遊病の女』(1831年、La sonnambula)はこのジャンルの特徴をほとんど有しているが、必要とされるバッソ・ブッフォが登場しないため、オペラ・セミセリアとは認められないという人もいる。
主なオペラ・セミセリア作品
編集- ジョヴァンニ・パイジエッロ『ニーナ』(1789年)
- フェルディナンド・パエール『Camilla』(1799年)
- ジモン・マイール『La Lodoiska』(1796年)
- ジョアキーノ・ロッシーニ『泥棒かささぎ』(1817年)
- ガエターノ・ドニゼッティ『サン・ドミンゴ島の狂人』(1833年、Il furioso all'isola di San Domingo)
- ガエターノ・ドニゼッティ『シャモニーのリンダ』(1842年、Linda di Chamounix)
参考文献
編集- Budden, Julian: Opera semiseria in 'The New Grove Dictionary of Opera', ed. Stanley Sadie (London, 1992) ISBN 0-333-73432-7
関連項目
編集- オペラ・セミセリアのリスト(英語Category:Opera semiseria)