例:流体系
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熱力学的なポテンシャル、力、流れ
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最も基本的な熱力学的ポテンシャルは内部エネルギーである。流体系では、エネルギー密度 u は次のように物質密度 r とエントロピー密度 s に依存する:
ここで T は温度、 m は圧力と化学ポテンシャルを合わせたものである。これは次のように書き直せる:
示量性状態量である u および r は保存され、次の連続方程式を満たす:
および
ただし は時間 t に関する偏微分、 はベクトル J の発散を表す。
変数 u および r の勾配、すなわち 1/T および −m/T は熱力学的な力であり、それぞれ対応する示量性変数の流れを起こす。
物質の流れがない場合は
で、熱の流れがない場合は
となる(k とk' は定数)。ただしここでは はスカラー量 A の勾配を表す。
相反関係
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この例では、熱と物質の流れが両方あり、流れと力との関係に“交差項”があるとする。比例定数(輸送係数)を L と書く。
および
オンサーガーの相反定理は“交差係数” Lur と Lru が等しいことを主張するものである。 比例関係は次元解析から導かれる(両係数は時間×質量密度という同じ次元となる)。
一般的な定式化
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エントロピー S が示量変数 Ei の組で表せるとする。
このときエントロピー S (E) の全微分は以下の形で与えられる。
エントロピーおよび熱力学変数 Ei の示量性から、微係数 ∂S/∂Ei は示強的である。
これらの、示量変数 Ei に共役な示強変数 を Ii と表す:
熱力学的な力は示強変数 I の勾配として定義される:
そしてこれらは示量変数の流れ Ji を生み出し、次の連続の方程式を満たす。
流れは熱力学的な力に比例し、比例定数は対称行列 L となる:
従って示量変数の時間発展は以下の形で与えられる。
ここで行列 σ を導入すると、
次のようにまとめられる。
関連項目
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