カトマンズ・ポスト』(The Kathmandu Post) は、ネパールの主要な日刊新聞1993年2月にシャム・ゴエンカ英語版が創刊し[3]、同紙はネパールにおける最も規模が大きな英字新聞のひとつとなっている[4][5]。この新聞は、資本が独立しており[6]ネパール語で刊行されているネパール最大の新聞『カンティプール (Kantipur)』を刊行しているカンティプール・パブリケーションズ英語版が発行している[7]。『カトマンズ・ポスト』は、アジアの19の新聞の連合体であるアジア・ニュース・ネットワークの一員である[8]。『カトマンズ・ポスト』は、ネパールで最初の私有された英語のブロードシート日刊紙であり、95,000 部の発行部数でネパール最大の英字新聞となっている。

The Kathmandu Post
Without Fear or Favour
種別ブロードシート・日刊
判型プリント、オンライン
発行者カンティプール・パブリケーションズ
編集長Biswas Baral[1]
言語英語
本社所在地カトマンズ
発行数95,000[2]
ウェブサイトkathmandupost.com
ネパールの旗 ネパール

『カトマンズ・ポスト』は6ページ建の最初から5ページ分を主に国内ニュースに割き、毎日、最後のページを、解説記事やインタビュー、自動車レビュー、レストラン・レビュー、旅行案内など、様々な特集記事に使っている。平日の間、この新聞は、社会、生活とスタイル、ファッション、テクノロジーなどを取り上げた国内外の文化や芸術に関するニュースも取り上げている。一方、週末の『カトマンズ・ポスト』は、長い体裁の報道記事や風刺記事、創造的なノンフィクション記事などに焦点を当てている[9]

2018年に、アヌプ・カフル英語版が編集責任者となって以降[10]、『カトマンズ・ポスト』は、より長大な、調査報道記事に焦点を当て始め[11]、分析や解説などが日刊紙としての報道の中核を占めるようになっている。

紛争

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2007年10月、かつてのネパール統一共産党系の毛沢東主義反政府勢力と関連をもつ集団である、全ネパール印刷出版労働組合 (the All Nepal Printing and Publication Workers' Union) が、『カトマンズ・ポスト』のオフィスを襲撃した。印刷機は破壊され、新聞の発行はできなくなった。この襲撃に抗議して、200人のジャーナリストたちや法律の専門家たちがカトマンズでデモ行進をおこなった[12][13]

中国大使館との紛争

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2020年2月18日、『カトマンズ・ポスト』はアメリカ合衆国の元NATO大使アイヴォ・ダールダーが執筆し、当初はアジア・ニュース・ネットワークの一員である『コリア・ヘラルド』に掲載された記事を転載し、これに毛沢東マスクを着用している姿を捉えたシャッターストックストック写真を添えた。在ネパール中国大使館は、この記事と写真に反発し、報道発表を出して、この記事が「悪意ある意図」に基づいて発表されたものであり、「中国政府と人民が新型コロナウイルス感染症と戦っている努力を意図的に連想させ、中国の政治機構に悪意ある攻撃を加えようとするものだ」と述べた[14][15]。この報道発表は、広くジャーナリストたちや外交官たちの間で「外交儀礼」に反するものと受け止められ、中国政府が隣国における言論の自由に干渉しようとしたものだと見なされた[16][17][18]

脚注

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  1. ^ Biswas Baral appointed new Editor of the Post”. The Kathmandu Post. 6 September 2022閲覧。
  2. ^ The Kathmandu Post”. Kantipur Media Group. 18 December 2019閲覧。
  3. ^ Nepali Media at Crossroad”. 2010年7月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年9月10日閲覧。
  4. ^ Mayhew, Bradley; Everist, Richard; Brown, Lindsay; Finlay, Hugh; Vivequin, Wanda (2003). Lonely Planet Nepal. p. 57. ISBN 1-74059-422-3. https://books.google.com/books?id=66AJ5IX4pE4C 2008年8月12日閲覧。 
  5. ^ Reed, David; McConnachie, James (2002). The Rough Guide to Nepal. p. 53. ISBN 1-85828-899-1. https://books.google.com/books?id=lcbUIOTcE18C 2008年8月12日閲覧。 
  6. ^ “Pro-royal candidates sweep Nepal poll”. The Sunday Times. (2006年2月10日). http://www.news.com.au/perthnow/story/0,21598,18101402-1702,00.html 2008年8月12日閲覧。  [リンク切れ]
  7. ^ Nepal's largest newspaper office attacked by ex-communist rebels' union”. International Herald Tribune. Associated Press (2007年10月1日). 2008年8月12日閲覧。 [リンク切れ]
  8. ^ Pakistan's 'The Nation' joins Asia News Network”. The Jakarta Post (2008年6月18日). 2008年8月12日閲覧。
  9. ^ Kantipur Publications (P) Ltd.”. Kantipur Media Group (23 April 2015). 1 January 2019閲覧。
  10. ^ Editor's Note | The Kathmandu Post's next chapter” (English). kathmandupost.com. 2021年3月25日閲覧。
  11. ^ Kathmandu Post Investigations”. The Kathmandu Post (4 September 2019). 4 September 2019閲覧。
  12. ^ Nepalese protest in capital over attack on newspaper”. International Herald Tribune. Associated Press (2007年10月2日). 2008年8月12日閲覧。 [リンク切れ]
  13. ^ Nepal media protest over attack”. BBC News (23 December 2008). 2013年8月5日閲覧。
  14. ^ Statement of the Embassy of the People's Republic of China in Nepal”. np.china-embassy.org. 2020年10月14日閲覧。
  15. ^ Chinese Embassy takes exception to article carried by Post on coronavirus” (英語). kathmandupost.com. 2020年10月14日閲覧。
  16. ^ Nepali editors condemn Chinese embassy's statement regarding the Post” (英語). kathmandupost.com. 2020年10月14日閲覧。
  17. ^ 'A picture of malicious intention'” (英語). Himal Southasian (2020年2月19日). 2020年10月14日閲覧。
  18. ^ Nepali Editors Condemn Chinese Embassy for Statement Criticising Newspaper”. The Wire. 2020年10月14日閲覧。

外部リンク

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