カーチス・オートプレーン
カーチス・オートプレーン(英語: Curtiss Autoplane)は、グレン・カーチスによって発明された空飛ぶクルマ。走行可能な航空機を製造する最初の試みと広く考えられている[1]。この車両は地面から浮き上がることができたが、完全な飛行には至っていない[2]。
設計と開発
編集オートプレーンは、カーチス・モデル L練習機の翼を使用した三葉機で、航空機の機首に小さな前翼が取り付けられていた[3]。飛行機のアルミニウムボディはフォード・モデルTに似ており、密閉されたキャビンに3つの座席があり、パイロット(運転手)は前部座席に座り、乗客2人は後部に並んで座る[4]。
4枚羽根のプッシャー式プロペラと双胴尾翼を備え、100馬力 (75 kW) のカーチスOXXエンジンがシャフトとベルトを介してプロペラを駆動した[5][6]。機体の下部構造は4輪で、前輪2輪は操縦可能であった。主翼と尾翼は取り外すことができ、自動車として使用可能であった[7][8]。
1917年2月に、ニューヨーク市で開催されたパンアメリカン航空博覧会で展示された。1917年4月、アメリカが第一次世界大戦に参戦する前に、数回の飛行を行いオートプレーンの開発は終了している[9]。
仕様
編集カーチス・ライト(1907年-1947年)のデータ[9]。
一般的な特徴
編集- パイロット:1名
- 乗客:2名
- 全長:8.2メートル (27 ft)
- 全幅:12.34メートル (40.5 ft)
- 全高:3.0メートル (9.8 ft)
- エンジン:カーチスOXX水冷V型8気筒エンジン、100 hp(75 kW)×1基
パフォーマンス
編集- 最高速度:105キロメートル毎時 (65 mph)
関連項目
編集脚注
編集引用文献
編集- ^ Freedman, David H. (July 2000), “This is rocket science”, Inc 22 (10): 74–88
- ^ Vinciguerra, Thomas (12 Apr 2009), “Ideas & Trends; Idea Whose Time Has Never Come”, The New York Times: p. WK.5
- ^ Bowers 1979, p. 75.
- ^ “Glenn Curtiss Sees a Vision of Aviation's Future”, Popular Science, (July 1927)
- ^ Espinoza, Javier (15 September 2011), “An Idea Without Wings; Progress has been made, but the idea of cruising at altitude over the afternoon rush-hour is far from becoming a reality”, Wall Street Journal: p. R.4
- ^ Glines, C V; Wilkinson, Stephan (September 2008), “The Road Not Taken”, Aviation History 19 (1): 38–45
- ^ Bowers 1979, p. 76.
- ^ “At The American Aero Show – Some New Types: The Curtiss Autoplane”. Flight IX (429): 245. (March 15, 1917) .
- ^ a b Bowers 1979, pp. 75–76.
参考文献
編集- Bowers, Peter M. (1979). Curtiss Aircraft 1907–1947. London: Putnam & Company. ISBN 0-370-10029-8
- Rubor, V. (December 1917 – January 1918). “Une limousine aérienne [An aerial limousine]” (フランス語). La Science et la Vie (Paris, France): 179–180.
外部リンク
編集- Glenn H. Curtiss: Autoplane, 1917年2月14日、特許出願。1919年2月18日発行。
- History Flying car Curtiss Autoplane 1917: eVTOL news( History〜) - YouTube