クリストファー・ウィンター

クリストファー・ウィンター(Christopher Winter、1716年-1723年活動)は、カリブ海で活動したイギリスの海賊。

クリストファー・ウィンター
生誕 英国
海賊活動
種別
所属
活動期間1716年-1723年
階級船長
活動地域西インド諸島

経歴 編集

ウィンターは商船の航海士だったエドワード・イングランドを海賊の世界に引き込んだことで知られる[1]1717年9月5日、イギリス国王ジョージ1世は全ての海賊に対して、1年以内に投降した者には恩赦を与えるという布告を発した[2]。ウィンターもこの恩赦を受けた海賊の一人であったが、同業者のニコラス・ブラウンと共にすぐに海賊に逆戻りし、やがてキューバのスペイン植民地総督に投降した[3]1722年、ウィンターとブラウンはトリニダードから出航し、ジャマイカ北岸でイギリス船やプランテーションを掠奪した[3][4]。さらにはセント・アンにて子供を含む16人を家ごと焼き殺すなどの虐殺を行った[3]。これを受けてジャマイカのニコラス・ロウズ総督はトリニダードのスペイン人市長にブラウンとウィンターの身柄を要求[5]。ところがトリニダード市長は「彼らは洗礼を受けてスペイン国王臣民となった」とこれを拒否してしまった[6]。ウィンターは1723年までスペインの庇護のもと海賊行為を行っていたとされるが、その後の人生は不明[7]

脚注 編集

  1. ^ ウッダード P324
  2. ^ ジョンソン P36-38
  3. ^ a b c ブラック P206
  4. ^ ジョンソン P44
  5. ^ ブラック P206-207
  6. ^ ブラック P207
  7. ^ Selinger, Gail; Smith Jr, W. Thomas (2006) (英語). The Complete Idiot's Guide to Pirates. New York: Penguin. p. 270. ISBN 9781592573769. https://books.google.com/books?id=ZMBGul8qB60C 2017年9月13日閲覧。 

参考資料 編集

  • コリン・ウッダード(著)、大野晶子(訳)、『海賊共和国史 1696-1721年』2021年7月、パンローリング株式会社
  • チャールズ・ジョンソン(著)、朝比奈一郎(訳)、『海賊列伝(上)』2012年2月、中公文庫
  • クリントン・V・ブラック『カリブ海の海賊たち』増田義郎訳、1990年9月、新潮選書