ゲジGuedj )は、西アフリカ食品発酵したを乾燥させて作る[1]

セネガルのゲジ

概要 編集

セネガルで古くから作られていたが、第二次世界大戦後にセネガル川の漁民が移住してモーリタニアでも作られるようになった[1]米飯の副食物とされることが多い[2]

ボウズガレイ科英語版ウツボタイ科ボラ科などの魚が原料とされ、が多かったり鮮度が低下したりして市場価値の高くないものが、ゲジとして加工されることが多い[1]と内臓、頭部を取り除いて切り身にし、大きなに入れて24時間から72時間かけて発酵させる[1]。夏季は発酵が急に進行しないよう、桶内に海水を注ぐが、それ以外の季節は魚単独で発酵させる[1]

発酵に続き、魚種や季節に応じて4日間から10日間かけて乾燥させる[1]。完成したゲジは30%から50%の水分を含み、乾魚としては柔らかい部類に入る[2]

脚注 編集

  1. ^ a b c d e f 石毛直道 1989, p. 205
  2. ^ a b 石毛直道 1989, p. 206

参考文献 編集

  • 石毛直道魚醤の起源と伝播 : 魚の発酵製品の研究 (8)」『国立民族学博物館研究報告』第14巻第1号、国立民族学博物館、1989年、199-250頁、NAID 110004728217