シェヴン
北欧神話の女神
シェヴン(古ノルド語: Sjöfn)は、北欧神話に登場するアース女神の一人。スノッリ・ストゥルルソンの『スノッリのエッダ』第一部『ギュルヴィたぶらかし』では次のように述べられている[1]。
- Sjaunda er Sjöfn, hon gætir mjök til at snúa hugum manna til ásta, kvenna ok karla, ok af hennar nafni er elskuginn kallaðr sjafni. [1]
- アース女神の7番目がシェヴン。彼女は女性と男性の心に愛をもたらそうと努力する。そのため彼女の名をとって、恋人のことをsjafniと呼ぶ。
シェヴンの名前は『スノッリのエッダ』の中ではここ以外に触れられるところはなく、『古エッダ』の中には全く出てこない。一方ケニングとして、一般的な女神を表すのに使われる(例えば、Sjöfn seimsは「金の女神」すなわち「女性」を意味する)。シェヴンをフリッグやフレイヤと同一視する説もある[2]。
脚注
編集参考文献
編集- V.G.ネッケル他編『エッダ 古代北欧歌謡集』谷口幸男訳、新潮社、1973年、ISBN 978-4-10-313701-6。
- 山北篤『西洋神名事典』新紀元社〈Truth in Fantasy 事典シリーズ 4〉、1999年、ISBN 4-88317-342-9。