ジンファンデル
ブドウ品種
ジンファンデル (Zinfandel、プリミティーヴォでも知られる) は主にアメリカ西海岸のカリフォルニア州を中心に栽培されている、赤ワイン用ぶどう品種である。
ジンファンデル | |
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ブドウ (Vitis) | |
熟したジンファンデル | |
色 | 黒 |
種 | Vitis vinifera |
原産地 | クロアチア |
主な産地 |
アメリカ合衆国・カリフォルニア州 イタリア |
VIVC番号 | 9703 |
カリフォルニア州で栽培されるワイン用ブドウ品種の10%以上がジンファンデルである[1]。イタリア共和国南部のプッリャなどでも栽培されているが、その場合プリミティーヴォと呼ばれることが多い。DNA解析によって遺伝子学的にはクロアチアのブドウ種であるツールイェナック・カステランスキーとTribidrag、イタリアのプッリャ(長靴状のイタリアの「かかと」の部分に位置する)で18世紀から栽培されているプリミティーヴォと同種であることが判明している[2]。ジンファンデルは19世紀中頃にアメリカに持ち込まれ、オーストリア由来の「ジンファンデル」という名前が付けられた。
カリフォルニアではジンファンデルワインはリカーショップのみならずスーパーマーケットでも手軽に購入することの出来る赤ワインだが、日本では一部のインターネット販売や大型酒販店を除き、あまり販売されていない。
ジンファンデルからはボディの強い赤ワインが醸造される。ただし、アメリカではロゼタイプの「ホワイト・ジンファンデル」の方がジンファンデルの赤ワインより6倍売れている[3]。ジンファンデルは糖分含有量が多いため、ワインとしてのアルコール度数は15%を超えることもある[4]。
ジンファンデルの味わいはぶどうの熟成度合いと産地によって変わる。ラズベリーのような赤いベリーの香りはナパバレーのような寒冷な地域で収穫されたブドウから生まれる。ブラックベリー、アニス、黒胡椒のような香りはより暖かい地域のワインから生まれる。
関連項目
編集参考文献
編集- ^ National Agricultural Statistics Service (2007年4月13日). “Grape Acreage Reports”. USDA. 2007年12月17日閲覧。
- ^ Jancis Robinson, "The Great Grapevine" The Financial Times, 2012-10-12
- ^ “U.S. wine sales 2006”. Wine Communications Group. 2007年12月17日閲覧。
- ^ Sullivan, Charles L (2003-09-02). Zinfandel: A History of a Grape and Its Wine. Berkeley: University of California Press. pp. 167–175. ISBN 978-0-520-23969-2