ストックホルムの密使

ストックホルムの密使』(ストックホルムのみっし)は、佐々木譲による日本小説作品。第二次大戦秘話三部作のひとつである。

ストックホルムの密使
著者 佐々木譲
発行日 1994年10月
発行元 新潮社
ジャンル ミステリーサスペンス
日本の旗 日本
言語 日本語
形態 上製本
ページ数 563
前作 エトロフ発緊急電
コード ISBN 9784106027352
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太平洋戦争終戦間際にストックホルムの日本海軍武官が米国の原子爆弾使用と、ドイツ降伏3カ月後にソビエトが対日参戦するという情報を得て密使を東京に送る。その密使の活躍を武官夫人が後年回想する形で物語は進行する。

目次

概要編集

パリに暮らす博打打の不良日本人森四郎ゲシュタポと揉め事をおこし国外追放の身となり、スウェーデンに来た。そこで駐在武官の大和田から極秘情報をベルンの日本大使館に伝えてほしいと依頼される。最初はしぶる森だが武官夫人の人柄に触れ承諾、亡命ポーランド人将校のコワルスキとベルンを目指す。しかし大使館での接触に失敗、紆余曲折の末シベリアを横断し日本を目指すこととなる。一方、海軍省書記官の山脇は海軍の和平派首脳とともに終戦工作に動いていた。彼の身辺を追求する憲兵将校秋庭は、憲兵隊の中に米内暗殺の気配を察知するのである…

書籍情報編集

登場人物編集

森四郎
この作品の主人公。通称「バロン」。日本生まれの孤児だが故あってパリで博打うちをしていた。トルコ国籍も保持している。パリに住んでいたが、レジスタンスが起した事件に巻き込まれドイツによって国外追放され、ストックホルムに避難。そこで大和田武官から密使になることを依頼される。
ヤン・コワルスキ
ポーランド人。亡命ポーランド軍将校。ストックホルムの日本海軍駐在武官に赤軍の情報を提供するエージェントとして協力していたが、大和田武官に森四郎とともに日本に向かうことを買って出る。
大和田市郎
帝国海軍スウェーデン駐在武官。戦争終結のためにスウェーデン王室と接触していたが、アメリカが戦争終結のために原子爆弾を使用するという情報を得て、その前に戦争を終結させるべく情報を東京に伝えるため密使を派遣することにした。
山脇順三
海軍省書記官(法務官)。高木惣吉少将の密命をうけ終戦工作のスタッフとなる。
なお小説三部作に通して登場し、彼の目線で太平洋戦争の開戦から終戦までが描かれる。
秋庭保
憲兵少佐。終戦派の身辺を探るために山脇に接触。その過程で終戦派高官の暗殺計画の存在を察知しそれを防ぐために行動する。
磯田茂平
叩き上げの憲兵。曹長。秋庭に忠実に従い米内を護衛する。
安藤啓一
大日本帝国海軍大尉の戦闘機パイロット。開戦前に日本から零式艦上戦闘機をドイツに空輸する任務にてドイツに着任(ベルリン飛行指令)、そのままドイツ空軍の教官となっていた。森四郎に真理子への手紙を託す。
安藤真理子
安藤啓一大尉の妹であり、山脇の妻。海軍士官の父とアメリカ人の母をもつハーフである。

テレビドラマ編集

NHKの土曜ドラマで、1995年10月7日および14日に2時間枠で放送。

キャスト編集

関連項目編集

  • 小野寺信 - 大和田市郎のモデル
  • 小野寺百合子 - 『バルト海のほとりにて 武官の妻の大東亜戦争』共同通信社、1985年
  • ミハール・リビコフスキ(Michał Rybikowski) - ヤン・コワルスキのモデル