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セゴビア旧市街と水道橋(セゴビアきゅうしがいとすいどうきょう、英語: Old Town of Segovia and its Aqueduct)は、スペインセゴビアにある世界遺産のひとつ。1985年に登録された。保存状態のよい水道橋と、アルカサル、セゴビア大聖堂が評価されている。

世界遺産 セゴビア旧市街と水道橋
スペイン
セゴビアのアルカサル
セゴビアのアルカサル
英名 Old Town of Segovia and its Aqueduct
仏名 Vieille ville de Ségovie et son aqueduc
登録区分 文化遺産
登録基準 (1), (3), (4)
登録年 1985年[1]
公式サイト 世界遺産センター(英語)
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主な見どころ編集

セゴビアはマドリードからの日帰り観光地として人気がある(マドリードからは高速鉄道で30分)。旧市街は長く狭い高台の上に壮大に位置している。大聖堂、古代ローマの水道橋、美しいおとぎ話にでてきそうな古城(アルカサル)などの名所があり、眼下には田舎の景色が広がっている。カスティーリャと言われるこの辺りの景色は赤い大地という異名と合わせてファンタジーではよく用いられる。


アルカサル編集

アルカサルはグワダマラ山地の西側斜面上にあり、ドゥエロ河支流であるエレスマ河とクラモレス河とが合流する地点の丘上にあるが、2つの河川により丘陵の両側を削り取られたので、アルカサルの建つ場所は高さ100mほどの断崖上ということになった。アルカサルを含む旧市全体が南北西の三方を断崖で囲まれている。そのため、全体が絶好の要害地となるのである。当初ケルト・イベリア人の重要拠点であったが、ローマ帝国の軍に占領され、破壊されてしまった。その後、ローマ帝国がこの地を再建し、都市の整備を行った。その一環でセコビア旧市の周囲にはローマ時代から城壁が建てられ、城門も設けられた。城壁はその後、11世紀に再建されたが、その城壁には86個の城塔が設けられ、厳戒な防衛体制をつくった。

水道橋編集

 
セゴビアの水道橋

紀元前80年にセゴビアを制圧して以降、ローマ帝国はセゴビアの都市整備に力を入れたが、その一環で建設されたのが、水道橋である。セコビア旧市街はかなり急峻で独立した丘上にあるため、生活用水の供給についてどこから引くかという問題があった。当時の技術では水道管を利用して圧力をかけて給水するということはできないので、この旧市街のある丘と同じ高さの導水路を給水源から通すほかなかった。そこで、遠くの川を給水源とし、セゴビア旧市街の丘と同じ高さの水道橋を作り橋上の導水路とした。この橋の下は通路を兼ねた広場となっており、民家や商店などもある。水道橋を中心に都市自体が発展してきたのである。中央の橋脚柱には聖母マリア像が設けられている。この橋はローマ時代以降も使用されていたが、その後、イスラム教徒が占領し、撤退する際に、この橋の重要部であるアーチ35個を破壊したため使用不能になった。その後、カスティーリャ王国の女王イサベル1世により修復され、現存の姿になっている。この橋の特徴はまさに細長く高いところである。橋脚の基部でも幅が2.4メートルしかなく、高さは地上30メートルである[2]。この巨大さから「悪魔の橋」と呼ばれており、スペイン全土をみても、これに匹敵するような遺構はあまりないため、水道橋はセコビアだけでなくヒスパニアを代表するローマ時代の遺構である。

ギャラリー編集

登録基準編集

この世界遺産は世界遺産登録基準における以下の基準を満たしたと見なされ、登録がなされた(以下の基準は世界遺産センター公表の登録基準からの翻訳、引用である)。

  • (1) 人類の創造的才能を表現する傑作。
  • (3) 現存するまたは消滅した文化的伝統または文明の、唯一のまたは少なくとも稀な証拠。
  • (4) 人類の歴史上重要な時代を例証する建築様式、建築物群、技術の集積または景観の優れた例。

脚注編集

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  1. ^ 世界遺産詳解の解説”. コトバンク. 2018年2月25日閲覧。
  2. ^ 新建築社『NHK 夢の美術館 世界の名建築100選』新建築社、2008年、136頁。ISBN 978-4-7869-0219-2

参考文献編集

  • 櫻井義夫「スペインのロマネスク教会 : 時空を超えた光と影」鹿島出版会 2004年5月
  • 丹下敏明「スペイン建築史」相模選書 1979年
  • David J.Brown「世界の橋 -3000年にわたる自然への挑戦-」丸善株式会社 2001年3月

関連項目編集