テンポ
拍の長さ
テンポとは、
- 西洋音楽においての、拍の時間(長さ)。本項で詳述する。
- 音楽、話、作業などの速度のこと。例:早いテンポで話が進む。
- 一般的なイタリア語で時間の事。英語でのtimeに相当しそれだけでは速度としての意味は無い(時間で割ったり、微分すれば速度になる。)。
- ドイツのティッシュペーパーのブランド。ドイツにおいては "Tempo" 自体でメーカーやブランドに関係なく「ティッシュペーパー」を意味するほどに定着している(商標の普通名称化)
テンポ(伊: tempo)は、西洋音楽において、拍の時間的な長さのことであり、すなわち拍節の速さのことである。音楽の分野では速度記号や示され、速度を示す言葉(速度標語)またはメトロノーム記号で表される。一般には一分間の4分音符の数を示す数値で示され、それをBPMという単位で呼んでいる。
メトロノーム記号 編集
メトロノームは1分間における拍の数によってテンポを刻む機械であるから、メトロノーム記号は1分間における拍の数でテンポを表す。すなわち、1分間に60拍ならばM.M. = 60のように表す(M.M.はドイツ語: Mälzels Metronomの略)。BPM(英語: beats per minute)が用いられる場合もある。60 BPMはM.M. = 60と同じ意味である。
アゴーギク 編集
テンポの変化による音楽表現をアゴーギクという。アゴーギクは感情表現に有効であるが、その実施に際しては効果を十分に検討する必要がある。アゴーギクは楽譜上の指示によるもののほか、楽曲分析に基づいても可能である。アゴーギクの指示は、演奏中における指揮者の重要な作業のひとつである。また、その表現手段としてテンポが一定でなく、曲調によって早くしたり遅くしたりすることをテンポ・ルバートという。
ピアノ曲においてはショパンの作品において比較的自由なアゴーギクが許容される。ポピュラー音楽では、叙情的な独唱曲を除けばあまり用いられない。