ディダケー、(12使徒の遺訓、コイネーギリシア語: Διδαχή)は、教えを意味する、初期キリスト教の論述である。12使徒の教えと伝えられるが、多くの学者によってシリアにて1世紀後半または2世紀頃に成立した文書と考えられている。[1] [2]文書は最初のカテキズム教理問答)と見なされ、洗礼バプテスマ)と聖餐、キリスト教の組織についての三つのおもな項目からなる。全篇で16章あり、1-6章は「生命の道」と「死の道」の2つの道に分けて信仰と倫理を教えている。7-15章は教会規定であり、バプテスマ、断食、主の祈り、聖餐の理解や監督・執事・預言者、教師について、また主の日について書かれている。16章は共観福音書の小黙示録に似た終末論について書かれている。[2]

一時は東方諸教会で正典諸書と同等の価値をもって読まれたが、正典結集の際に除かれ、次第に諸教会に忘れ去られた。その後11世紀頃に書かれた小文字写本が19世紀正教会コンスタンディヌーポリ総主教庁図書室で発見された。ローマ・カトリック教会は、これを使徒教父文書として受け入れた。

脚注編集

  1. ^ Cross, edited by F.L. (2005). The Oxford dictionary of the Christian Church (3rd rev. ed.). Oxford: Oxford University Press. p. 482. ISBN 978-0192802903. https://books.google.com/books?id=fUqcAQAAQBAJ&vq=didache&source=gbs_navlinks_s 2016年3月8日閲覧。 
  2. ^ a b 『キリスト教大事典』教文館、1968年、516頁。