デッカ航法(デッカこうほう、: Decca Navigator System)は地上系の電波航法システムの一つ。1944年にイギリスデッカ・レコード社が開発したもので[1]、アンテナ、送受信機、電源で構成される装置を3地点に設置して、それぞれから電波を発信することで、洋上の艦艇が自艇の現在位置を把握できるシステム[1]

Decca Navigator Mk 12(1962年頃)のディスプレイパネル。

主に船舶で利用されており[2]、使用周波数は70 - 130kHz[2]ロランと同じく地上系の電波航法システムである。ロランがパルス波の到達時間差(および位相差)を用いるのに対し、デッカは連続波の位相差を用いて測位する[2]

日本では昭和40年代に運用が開始された[3]。しかしGPSの普及などにより、日本では2001年4月1日に民間の運用が停止された[2]。海上自衛隊掃海業務支援隊航法支援科においても50年間、掃海作業用の航法支援に運用してきたが2020年10月1日に終了することとなった[1]

脚注 編集

関連項目 編集