トリシネート
トリシネート | |
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IUPAC名 | 鉛 2,4,6-トリニトロベンゼン-1,3-ジオラート |
別名 | トリニトロレゾルシン酸鉛 |
分子式 | C6HN3O8Pb |
分子量 | 450.29 |
CAS登録番号 | 15245-44-0 |
密度と相 | 2.9–3.1 g/cm3, 固体 |
融点 | 260–311 °C |
トリシネート (tricinate) は芳香族の爆薬で、雷管などに使用されてきた化合物である。トリニトロレゾルシン鉛、スチフェニン酸鉛 (lead styphnate) とも呼ばれる。近年では鉛による環境汚染の問題から使用されなくなっている。
単独では起爆力が弱いため通常は単独では使用せず、アジ化鉛などと混合する。単独では銃用雷管の起爆薬として用いられていたが、現在ではほとんど使用されていない。
中性塩と塩基性塩があるが、塩基性塩は爆薬としてはあまり使用されない。中性塩は通常の製法では1分子の結晶水がついたものが出来る。
静電気に極めて敏感で10μジュールの静電気でも発火する。そのため取り扱いには静電気事故防止が必須である。
製法編集
トリニトロレゾルシン(en)と炭酸ナトリウムと少量の酢酸を熱湯に溶かして これに硝酸鉛の熱溶液を加えて、自然に冷やすと中性塩の結晶が析出する。