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コラン・ド・プランシー著『地獄の辞典』第6版(1863年)「セルベール(Cerbère)」の項の挿絵。別称としてケルベロス(Cerberus)、ナベルス(Naberus)も挙げられている。

ナベリウスNaberius)は、悪魔学における悪魔の一人。ナベルスNaberus)、ケルベロスCerberus)とも呼ばれる[1]。悪魔や精霊に関して記述した文献や、魔術に関して記したグリモワールと呼ばれる書物などにその名が見られる。

概要編集

イギリスで発見されたグリモワール『ゴエティア』によると、19の軍団を指揮する序列24番の勇猛なる侯爵

18世紀のものと考えられているグリモワール『大奥義書』によれば、ネビロスの支配下にあるという[2]。一方、ナベリウス自身がネビロスと同一視されることもある[3]

召喚されると、カラスの姿[4]で現れ、しわがれた声で話すという。あらゆる人文科学、自然科学を教え、特に修辞学に長けているという。また、失われた威厳や名誉を回復する力を持つともいう。

別名のケルベロスにあるように、ギリシア神話のケルベロスと関連付けられることもある。コラン・ド・プランシーは『地獄の辞典』においてナベリウスを「ケルベロス」の項目で扱っており、三つ頭の犬もしくはカラスの姿で現れるとしている。M・L・ブルトンによる挿絵では、三種類の犬の頭と鳥の脚と尾を備え、貴族風の服を着た悪魔が描かれている。

脚注編集

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  1. ^ Pseudomonarchia Daemonum
  2. ^ The Book of Ceremonial Magic, p.188
  3. ^ 例えば、コラン・ド・プランシー著『地獄の辞典』では、「ナベルス」の項でネビロスをナベルスの別名としている。また、項目の内容も「侯爵にして少将、および軍隊総監」などの説明にあるように両者の伝承が入り混じっている。
  4. ^ マグレガー・メイザースアレイスター・クロウリー版のソロモンの小さな鍵では、黒いツルの姿とされている。The Lesser Key of Solomon, p.29。また、アーサー・エドワード・ウェイトThe Book of Ceremonial Magicでは時を告げる雄鶏の姿とされる。The Book of Ceremonial Magic, p.202

参考文献編集

  • コラン・ド・プランシー地獄の辞典』床鍋剛彦訳、講談社、1990年。ISBN 4-06-201297-9
  • Mathers, S.L. MacGregor and Crowley, Aleister, The Lesser Key of Solomon(1904), The Internet Sacred Text Archive 内の文書(英文)
  • Waite, A.E., The Book of Ceremonial Magic(1913), The Internet Sacred Text Archive 内の文書(英文)
  • Weyer, Johann, Pseudomonarchia Daemonum, Twilit Grotto: Archives of Western Esoterica 内の文書(ジョゼフ・H・ピーターソン編集・解題・注釈、ラテン語原文、レジナルド・スコットの英訳)
  • Goetia, Twilit Grotto: Archives of Western Esoterica 内の文書(ジョゼフ・H・ピーターソン編集、英文)