「ざこ八」「立ちきれ線香」「大丸屋騒動」「子は鎹」「しじみ売り」・・・「一文笛」を【上方人情噺】としているが、落ち(下げ)のあるのは、人情噺ではない。この意味で、「鬼薊」は人情噺とは言えるが、講釈ネタなので、本来の落語ではない。

 上記5話には、それぞれ、「お腹が大きゅうなった」「たち切れました」「どつくと言うたんや」「貝があるさかいシジミ売れてまんねや」「ぎっちょやねん」これらは、みな「落ち」であり、これがある限り人情噺にはならない。

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