ハンバー偵察車は、第二次世界大戦中に用いられたイギリスの軽偵察車装輪装甲車)である。

ハンバー偵察車
性能諸元
全長 3.83 m
全幅 1.87 m
全高 2.13 m
重量 2.4 t
懸架方式 装輪式4輪駆動
速度 100 km/h
行動距離 320 km
主砲 ブレン軽機関銃 1挺または2挺
装甲 14mm
エンジン 6気筒ガソリンエンジン
87馬力
乗員 2-3 名
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経歴 編集

 
ハンバーMKI偵察車の側面

第二次世界大戦が勃発し、イギリス陸軍はすでに優れたダイムラー偵察車を保有していたとはいえ、偵察車の需要はダイムラー社だけで満たすことができず、他の会社が同様の車輛の生産を要求された。 それらの会社の一つがルーツ・グループであり、それは1942年に、ダイムラー偵察車のレイアウトと同様にして生産された。

重量軽減という契約のため、ダイムラー偵察車はオープントップであったが、ハンバー偵察車は床が非装甲とされた。

この車輛は乗員2名によって運用され、応急の座席が第三の乗員のために設けられていた。また、No.19無線装備が搭載された。兵装は100発入りのドラム弾倉つきのブレン軽機関銃1挺から構成された。必要に応じて第二のブレン軽機関銃が追加された。これは天井に据えられ、または車輛内部から、自転車のハンドルに似た装置で操作できた。これは、ブレーキレバーに似たものでブレン軽機関銃の引き金を操作できた。

1945年まで車輛の生産は継続された。少なくとも4,298輌が発注され、4,102輌が部隊配備された。うち1,698輌がマーク1だった。それらはイギリス陸軍の装甲部隊(例えば、イギリス第11装甲師団と防衛装甲師団)で偵察と連絡に用いられた。部隊では通常、ハンバー偵察車はダイムラー偵察車よりやや性能が低いが、信頼性が高いと考えられた。少数の車輛はポーランド第II軍団とスロバキア第一装甲旅団に譲渡された。

戦後、ハンバー偵察車はヨーロッパのいくつかの陸軍で使われた。またベルギー警察は1958年まで本車を使い続けた。

使用国 編集

派生型 編集

マークI
マークII
改良型トランスミッションを搭載。

出典 編集

  • George Forty - World War Two Armoured Fighting Vehicles and Self-Propelled Artillery, Osprey Publishing 1996, ISBN 1-85532-582-9.
  • I. Moschanskiy - Armored vehicles of the Great Britain 1939-1945 part 2, Modelist-Konstruktor, Bronekollektsiya 1999-02 (И. Мощанский - Бронетанковая техника Великобритании 1939-1945 часть 2, Моделист-Конструктор, Бронеколлекция 1999-02).

外部リンク 編集