バショウ
バショウ科の多年草
バショウ(芭蕉、学名: Musa basjoo)は、バショウ科の木本状多年草[3]。原産地は中国南部とされるが[3]、詳細は不明[4]。中国名は芭蕉[1]。英名は Japanese banana(ジャパニーズ・バナナ)である[5][6]。英名は、シーボルトが日本でバショウを発見して、ヨーロッパに伝えたことに由来する[6]。バナナの仲間であるが、耐寒性があり、日本でも関東地方以西の屋外で越冬できる[3]。
バショウ | |||||||||||||||||||||
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Musa basjoo
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分類 | |||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||
Musa basjoo Siebold ex Y.Tanaka et Ono (1830)[1] | |||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||
バショウ(芭蕉) | |||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||
Japanese banana[2] |
特徴
編集高さは約4メートル (m) [5]、長さ2 - 3 mの長楕円形の葉をつける[5][3]。葉身は側脈に沿って裂けていることが多い[3]。花序は夏から秋にかけて形成される[4]。果実はバナナとよく似ているが[4]、長さは6センチメートル (cm) ほどで[3]、実は大きくならないため食用にはならない[4][5]。
中国では漢詩の題材に用いられたり、漢方薬の原材料として用いられた[4]。根茎には清熱・止渇・利尿作用があり、葉には解熱・利尿作用があり、葉の汁は止血作用がある[5]。日本では江戸時代から観賞用として栽培され[4]、現代でも主に観賞用として用いられる[5]。江戸時代の俳人松尾芭蕉の俳号は、借家の庭に生えていたバショウに因む[3]。
琉球諸島には近縁種のリュウキュウバショウ(広義: Musa balbisiana、別名: イトバショウ)があり、昔から葉鞘の繊維で芭蕉布を織り、衣料などに利用していた[3][7]。沖縄県では現在もイトバショウの繊維を利用した工芸品が作られている[8]。
脚注
編集- ^ a b 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Musa basjoo Siebold ex Y.Tanaka et Ono バショウ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2024年9月24日閲覧。
- ^ バショウ 熊本大学薬学部 薬草園 植物データベース
- ^ a b c d e f g h 平野隆久 監修 1997, p. 305.
- ^ a b c d e f “バショウ”. 山科植物資料館. 日本新薬株式会社 (2003年1月4日). 2024年1月5日閲覧。
- ^ a b c d e f “バショウ”. 熊本大学薬学部薬用植物園 薬草データベース. 熊本大学. 2024年1月5日閲覧。
- ^ a b “漱石山房記念館の芭蕉(バショウ)”. 漱石山房記念館. 2024年1月5日閲覧。
- ^ “芭蕉布|地域”. NHKアーカイブス. NHK. 2024年1月5日閲覧。
- ^ “沖永良部芭蕉布協議会”. 沖永良部芭蕉布協議会. 2024年1月5日閲覧。
参考文献
編集- 平野隆久 監修・写真、永岡書店 編『樹木ガイドブック』永岡書店、1997年5月10日。ISBN 4-522-21557-6。