ヒューマンインタレスト記事

ヒューマンインタレスト記事 (ヒューマンインタレストきじ、英語: human-interest story)は、報道において、特定の人物や、特定の人々、あるいはペットなどについて、感情に訴えるような書き方で取り上げるフィーチャー記事英語版[1]。こうした記事や放送番組は、取り上げられた人々と、彼らが抱えている問題、懸念、達成した業績について、聴取者、視聴者に興味や共感、動機づけをもたらす。ヒューマンインタレスト記事は、いわゆる「ソフト・ニュース (soft news)」の一形態である[2]

ヒューマンインタレスト記事は、出来事、組織、なかなか人の顔が見えない歴史的事象などについての「記事の裏面を捉えた記事 (the story behind the story)」であり、例えば、戦時下におけるひとりの兵士の生活を取り上げたものや、自然災害を生き延びた被災者へのインタビュー思いがけない親切な行動英語版、生涯を通して業績によって知られた人物の人物像などがある。『American Behavioral Scientist』誌に掲載された論文によれば、ヒューマンインタレスト記事は、国によって頻度は異なるものの、不法移民を取り上げたニュースで比較的頻繁に用いられているとされる[3]。ヒューマンインタレストによるフィーチャー記事/番組は、多くの場合、エバーグリーン英語版のコンテンツであり、十分な時間的余裕を持って事前に作成することができ、また、再放送もしやすく、長期休暇の時期やニュースが少ない時期に使いやすい。

ヒューマンインタレスト記事/番組は、しばしば「ソフトな」ニュースだとして、あるいは、印象操作的であるとして批判されることがあり[1]扇情主義的な番組だとされることもある。大きなヒューマンインタレスト記事/番組は、情報の提供とともに、読書や視聴者の歓心を買うことを狙っている。このジャンルの初期の開拓者のひとりであった テリー・モリス英語版は、「自分が得られた事実には十分に配慮を尽くす (considerable license with the facts that are given to me)」と述べていた[1]

脚注 編集

  1. ^ a b c Miller, Laura (2011年10月16日). “'Sybil Exposed': Memory, lies and therapy”. Salon. Salon Media Group. 2011年10月17日閲覧。
  2. ^ Granato, Len (2002) (英語). Newspaper Feature Writing. UNSW Press. pp. 3. ISBN 9780868404530. https://books.google.com/books?id=ItKWwXBSXJEC&pg=PA3 
  3. ^ Tine Ustad Figenschou; Kjersti Thorbjørnsrud (2015-06-01). “Faces of an Invisible Population: Human Interest Framing of Irregular Immigration News in the United States, France, and Norway”. American Behavioral Scientist (SAGE Publisher) (7): 783-801. http://abs.sagepub.com/content/59/7/783.full.pdf+html 2019年6月17日閲覧。. 

外部リンク 編集