ブロモベンゼン (bromobenzene) はハロゲン化アリールのひとつ。黄色がかった透明の液体で、芳香を持つ。消防法に定める第4類危険物 第2石油類に該当する[1]

ブロモベンゼン
ブロモベンゼン ブロモベンゼン
識別情報
CAS登録番号 108-86-1
KEGG C11036
特性
化学式 C6H5Br
モル質量 157.016
外観 無色~淡黄色液体
密度 1.495
融点

-30.8

沸点

156

特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

合成 編集

臭素ベンゼン芳香族求電子置換反応によって生成し、このとき臭化水素を副産物とする。通常は鉄の塩などの触媒が用いられる。

利用 編集

ブロモベンゼンはグリニャール試薬のひとつ、C6H5MgBrを調製するときの原料として使われる。このグリニャール試薬を中間体として、例えば二酸化炭素と反応させて安息香酸を作ったりできる。ブロモベンゼンはまた薬品の製造にも用いられる。

薬理学 編集

ブロモベンゼンは人体にとって有毒で、吸引、摂取、もしくは皮膚から吸収すると肝臓と神経に害を受ける。

脚注 編集

  1. ^ 法規情報 (東京化成工業株式会社)