プリーグニッツ郡

ドイツの郡
紋章 地図
(郡の位置)
基本情報
連邦州: ブランデンブルク州
郡庁所在地: ペルレベルクドイツ語版
緯度経度: 北緯53度 東経12度 / 北緯53度 東経12度 / 53; 12
面積: 2138.59 km²
人口:

75,574人(2021年12月31日現在) [1]

人口密度: 35 人/km²
ナンバープレート: PR
自治体コード: 12 0 70
郡の構成: 26 市町村
郡庁舎の住所: Berliner Straße 49
19348 Perleberg
公式ウェブサイト: www.landkreis-prignitz.de
郡長: トルステン・ウーエ (Torsten Uhe, 無所属)
州内の位置

プリーグニッツ郡 (ドイツ語: Landkreis Prignitz, ドイツ語発音: [ˌpriːɡnɪt͡s][2]) は、ドイツブランデンブルク州の北西端に位置する郡である。郡名は歴史的景観ドイツ語版プリーグニッツドイツ語版に因んだものである。

地理 編集

ブランデンブルク州内では、他の郡とは離れた位置にあり、いくつもの点で特別な郡である。郡の境界の半分以上が、他州との境界となっている。境界を接するのは、ブランデンブルク州の郡とは1つのみで、残りの3郡は全て異なる州に属している。北部ではメクレンブルク=フォアポンメルン州ルートヴィヒスルスト=パルヒム郡、東部ではブランデンブルク州のオストプリーグニッツ=ルピーン郡、南部ではザクセン=アンハルト州シュテンダール郡ドイツ語版、西部ではニーダーザクセン州リューヒョウ=ダンネンベルク郡ドイツ語版である。

歴史 編集

プリーグニッツ郡は1993年ブランデンブルク州郡改革ドイツ語版の一環として、同年12月6日、旧プリッツヴァルク郡ドイツ語版の大部分、旧ペルレベルク郡ドイツ語版、また旧キューリッツ郡ドイツ語版アムト・グムトウドイツ語版から編成された。

旧プリッツヴァルク郡では当時の自治体、ブルーメンタールドイツ語版グラーボウドイツ語版ローゼンヴィンケルドイツ語版は、オストプリーグニッツ=ルピーン郡の所属となった。また旧ペルレベルク郡には今日のアムト・レンツェン=エルプタールアウエドイツ語版所属の自治体が含まれる。これは1992年7月31日まではメクレンブルク=フォアポンメルン州ルートヴィヒスルスト郡ドイツ語版に所属していた。ただしクムローゼンドイツ語版はその以前からペルレベルク郡の所属であった。なおアムト・グムトウには自治体バーレンティーンドイツ語版ダネンヴァルデドイツ語版デーマーティーンドイツ語版デレンドイツ語版グランツォウドイツ語版、グムトウ (Gumtow)、コールレップドイツ語版クーノウドイツ語版シュレープコウドイツ語版フェーリーンドイツ語版フェーロウドイツ語版ヴーティケドイツ語版 が含まれる。

郡の名称と郡庁所在地は、1993年4月22日のプリーグニッツ法 (Prignitz-Gesetz) によって定められた[3]

今日のプリーグニッツ郡の領域には、1818年から1952年まではオストプリーグニッツ郡ドイツ語版ヴェストプリーグニッツ郡ドイツ語版が設置され、郡庁は各々キューリッツドイツ語版ペルレベルクドイツ語版に置かれていた。

人口動態 編集

プリーグニッツ郡の人口密度はドイツ全郡で最低となっている。

以下の表は、プリーグニッツ郡の人口動態を示している(1990年は10月3日付、1991年からは12月31日付け)。数値は統計時の郡域によるものである(当郡成立以前の1990年から1992年の数値は、1993年12月6日の領域に合わせた数値)。

人口
1990 109,435
1991 105,987
1992 104,690
1993 103,740
1994 102,650
1995 101,421
1996 100,422
1997 99,024
1998 98,205
1999 97,076
人口
2000 95,701
2001 94,015
2002 92,646
2003 91,214
2004 89,792
2005 88,340
2006 87,221
2007 85,705
2008 84,284
2009 83,086
人口
2010 82,023
2011 79,574
2012 78,799
2013 77,993

出典:ベルリン=ブランデンブルク統計局ドイツ語版ブランデンブルク州建設交通局ベルテルスマン財団による詳細なデータはWikimedia Commonsの Population Projection Brandenburg にある。

政治 編集

郡議会 編集

2014年5月25日に、郡長と46人の議員からなる郡議会の選挙が行われた。結果は以下の通りである[4][5]

政党 得票数

2008年

得票率

2008年

議席数

2008年

得票数

2014年

得票率

2014年

議席数

2014年

CDU 21,253 21.4 10 21,195 25.2 12
SPD 20,783 20.9 10 19,996 23.8 11
DIE LINKE 19,781 19.9 9 15,244 18.1 8
Kreisbauernverband Prignitz (Bauernverband) 14,395 14.7 7 11,602 13.8 6
FDP 8,730 8.8 4 5,824 6.9 3
Freie Wähler Pro Prignitz (FWPP) 8,779 8.8 4 5,252 6.2 3
GRÜNE/B90 2,891 2.9 1 4,083 4.9 2
AfD 841 1.0 1
Deutsche Volksunion (DVU) 2,501 2.5 1
Brandenburger Vereinigte Bürgerbewegungen/50Plus (BVB/50Plus) 223 0.2 0

(2014年5月25日地方選挙結果)2014年の投票率は42.2%であった[5]。2008年では47.7%あった[4]

郡議会にはCDU, SPD, DIE LINKE, Bauernverband会派とFWPP/FDP会派がある。

郡長 編集

郡長は1993年に当郡が設置されてから一貫して2014年7月31日までハンス・ランゲ (Hans Lange, CDU) が務めてきた。1993年の初当選以降、2001年、2009年にも再選された。2014年に第3期の任期を満了した[6]

2014年5月11日に当郡で初の郡長選挙の直接選挙が行われた。SPDが擁立し、Die Linkeから支援を受けた、無所属のトルステン・ウーエ (Torsten Uhe) は、第1回投票で対立候補に対して絶対多数を確保した。これはブランデンブルク州で初の出来事であった[7]。トルステン・ウーエは、8月1日に郡長に就任した。

紋章 編集

紋章は1994年3月14日に承認された。

紋章記述:「赤と銀が波型に分けられる。上部には嘴と爪が金で、羽を広げた銀の鵞鳥があり、その周りには半円を描く8つの真珠、下部には赤い舌で、歩を進める黒い[8]

意味:「上が赤、下が銀という盾の色分けは、ブランデンブルク州の色から採られている。波型の分割はエルベ川を表している。 羽を広げた鵞鳥は中世からの貴族、エーデルヘルドイツ語版ガンス・ツー・プートリッツ家ドイツ語版ドイツ語: Gans=「鵞鳥」)を想起させる。この一族は、12世紀ハーフェルベルク司教ドイツ語版とともにプリーグニッツドイツ語版の地にキリスト教とドイツ文化を導入し、この地方に植民を進めた。一族のシンボルは、都市プートリッツドイツ語版の紋章にも表れ、以前はヴィッテンベルゲドイツ語版の紋章にも描かれていた。 真珠の輪は郡庁所在都市ペルレベルクドイツ語版を、狼は旧郡庁所在都市プリッツヴァルクドイツ語版を象徴する」[9]

郡内のアムト、市町村の紋章はプリーグニッツ郡の紋章一覧ドイツ語版を参照。

編集

旗は黒・白 (1:1) の横2色旗で中央に郡の紋章が付く[10]

経済と社会資本 編集

経済 編集

地域経済の特色は、農業生産、その加工、また中小の工業、様々な分野の手工業、サービス業である。

経済発展の重点拠点としてブランデンブルク州が支援する地域成長拠点ドイツ語版は、本郡ではペルレベルク=ヴィッテンベルゲ=カルシュタット地域、プリッツヴァルク/ファルケンハーゲン周辺地域が指定されている。

工業地区は11か所が設けられている。

交通 編集

連邦自動車道路ではA 24A 19連邦道路ではB 189ドイツ語版B 5ドイツ語版であり、ペルレベルクドイツ語版で交差している。 B 103ドイツ語版B 107ドイツ語版プリッツヴァルクドイツ語版で交差し、この他にもB 195ドイツ語版B 321ドイツ語版が通じる。

バス路線ではプリーグニッツ交通会社ドイツ語版 (VGP) が運営している。

鉄道ではドイツ鉄道、私鉄の東ドイツ鉄道ドイツ語版ポツダム鉄道会社ドイツ語版が運行している。

1970年頃まで旧東西プリーグニッツ郡では、狭軌標準軌東西プリーグニッツ郡小路線群ドイツ語版が密な鉄道網を形成していた。

市町村 編集

自治体領域改革の結果、郡内には26自治体があり、その内7つが都市である。

カッコ内は2021年12月31日[1]における人口である。

 
都市
(¹アムト所属市)

  1. バート・ヴィルスナックドイツ語版¹(2,536人)
  2. レンツェン (エルベ)ドイツ語版¹(2,058人)
  3. マイエンブルクドイツ語版¹(2,125人)
  4. ペルレベルクドイツ語版(12,007人)
  5. プリッツヴァルクドイツ語版(11,741人)
  6. プートリッツドイツ語版¹(2,633人)
  7. ヴィッテンベルゲドイツ語版(16,682人)

アムト非所属自治体

  1. グロース・パンコウ (プリーグニッツ)ドイツ語版(3,746人)
  2. グムトウドイツ語版(3,339人)
  3. カルシュテットドイツ語版(5,898人)
  4. プラッテンブルクドイツ語版(3,290人)

アムトドイツ語版及び所属自治体
(アムト庁舎所在地*)

1. アムト・バート・ヴィルスナック/ヴァイゼンドイツ語版(6,062人)

  1. バート・ヴィルスナックドイツ語版、都市*(2,536人)
  2. ブレーゼドイツ語版(1,487人)
  3. レーグデ/クヴィッツエーデルドイツ語版(600人)
  4. リューシュテットドイツ語版(463人)
  5. ヴァイゼンドイツ語版(976人)

2. アムト・レンツェン=エルプタールアウエドイツ語版(3,931人)

  1. クムローゼンドイツ語版(717人)
  2. ランツドイツ語版(696人)
  3. レンツェン (エルベ)ドイツ語版、都市*(2,058人)
  4. レンツァーヴィッシェドイツ語版(460人)

3. アムト・マイエンブルクドイツ語版(4,177人)

  1. ゲルツハーゲンドイツ語版(467人)
  2. ハーレンベック=ロールスドルフドイツ語版(523人)
  3. キュンマーニッツタールドイツ語版(368人)
  4. マリーエンフリースドイツ語版(694人)
  5. マイエンブルクドイツ語版、都市*(2,125人)

4. アムト・プートリッツ=ベルゲドイツ語版(4,701人)

  1. ベルゲドイツ語版(711人)
  2. ギューリッツ=レーツドイツ語版(445人)
  3. ピーロウドイツ語版(422人)
  4. プートリッツドイツ語版、都市*(2,633人)
  5. トリーグリッツドイツ語版(490人)

ナンバープレート 編集

1994年1月1日以来、識別記号の「PR」が割り当てられ、使用されている。

2000年頃までの旧郡時代には、特別なナンバーが与えられていた。

地域 アルファベット 数字
ペルレベルク郡ドイツ語版 A から S 1 から 999
AA から SZ
プリッツヴァルク郡ドイツ語版 T から Z
TA から ZZ

その他 編集

郡内では、低地ドイツ語の一部である東低地ドイツ語ドイツ語版が話される。 プリーグニッツ (Prignitz) とは、古ポラーブ語では Przegnica, またその元の形 Pregynica であり、意味は「通行不能の森林地帯」や「通行困難な地域」と訳すことができる。これはスラヴ系ルティチ族ドイツ語版ドレヴァニ族英語版ヘヴェリ族ドイツ語版に由来し、西暦1100年以前に遡る。

参考文献 編集

  • Alfred Götze: Die vor- und frühgeschichtlichen Denkmäler des Kreises Ostprignitz. In: Die Kunstdenkmäler der Prov. Brandenburg. Die vor- und frühgeschichtlichen Denkmäler. Berlin 1907, 68 S., 2 Tafeln, 37 Abb. im Text
  • Alfred Götze: Die vor- und frühgeschichtlichen Denkmäler des Kreises Westprignitz. In: Die Kunstdenkmäler der Provinz Brandenburg. Berlin 1912, 68 S., 2 Tafeln, 79 Abbildungen im Text
  • A. Rinck, H. Engel, R. Gädcke: Bilder aus der Geschichte der Prignitz, [Ältere Steinzeit, Burgwälle, Germanisierung, Gründung, der Städte, Christianisierung, Der Adel, u. a., jeweils mit Abb.]. Wittenberge (Bez. Potsdam) 1925
  • Walther Matthes: Urgeschichte des Kreises Ostprignitz. (herausgegeben vom Kreisausschuß des Kreises Ostprignitz). Curt Kabitzsch, Leipzig 1929
  • Walther Matthes: Die Germanen in der Prignitz zur Zeit der Völkerwanderung – Im Spiegel der Urnenfelder von Dahlhausen, Kuhbier und Kyritz. Curt Kabitzsch, Leipzig 1931
  • Hans Joachim Bodenbach: Publikationen von Prof. Dr. sc. phil. Horst Keiling, Schwerin (Bibliographie). In: Werner Budesheim (Hrsg.): Suchen, Sammeln, Sichten – Zur Vor- und Frühgeschichtsforschung in Norddeutschland. Festschrift für Horst Keiling (Beiträge für Wissenschaft und Kultur, Band 11). Freie Lauenburgische Akademie für Wissenschaft und Kultur, Wentorf bei Hamburg 2014, S. 162–197 [auch mit zahlreichen Fundstellen zur Prignitz]

外部リンク 編集

脚注 編集

  1. ^ a b Bevölkerungsentwicklung und Flächen der kreisfreien Städte, Landkreise und Gemeinden im Land Brandenburg 2021 (Fortgeschriebene amtliche Einwohnerzahlen, bezogen auf den aktuellen Gebietsstand)
  2. ^ Das Aussprachewörterbuch (6 ed.). Duden. p. 648. ISBN 978-3-411-04066-7 
  3. ^ Gesetz zur Bestimmung von Verwaltungssitz und Namen des Landkreises Prignitz (Prignitz-Gesetz - PrG) vom 22.
  4. ^ a b Ergebnis Kreistag Prignitz 28.
  5. ^ a b Kreistagswahl 2014 LK Prignitz.
  6. ^ Landrat der Prignitz gibt sein Amt auf.
  7. ^ Torsten Uhe ist neuer Landrat in der Prignitz.
  8. ^ Wappenangaben auf dem Dienstleistungsportal der Landesverwaltung des Landes Brandenburg
  9. ^ Wappen des Landkreises Prignitz Landkreis Prignitz
  10. ^ Hauptsatzung des Landkreises Prignitz.