プレセプシン敗血症の診断に用いられるCD14から生成される蛋白質。

名称の由来 編集

敗血症発症前から血中濃度の上昇する蛋白質であることから、 pre(前)+seps[is](敗血症)+[prote]in(蛋白質)=Presepsin と命名された。

医療での意義 編集

プレセプシンは、Toll様受容体4(TLR4)とともに細胞膜表面に存在するCD14から生成される。 貪食細胞はCD14を細菌とともに貪食する。CD14は細胞内でカテプシンDなどにより切断され、その一部が貪食細胞から血中に放出される。プレセプシンは、可溶性分画(soluble CD14-sybtype)の一つ。 プレセプシンは感染の2時間後には血中濃度が上昇、3時間後にはピークに達し、4~8時間後には低下し始める[1]。他の検査に比べ、感染早期での感度に優れている。

プロカルシトニンは敗血症に特異的なマーカーとして使われているが、外傷でも上昇することがある。プレセプシンは敗血症に特異的に上昇し、外傷では上昇しない。

プレセプシンは腎臓より排泄されるため,腎機能が低下していると排泄されず蓄積し、高値となる[2]

脚注 編集

  1. ^ Zou Q et al. World J Emerg Med. 2014;5(1)16-19.
  2. ^ 今川朱美ほか. プレセプシン値に及ぼす腎機能障害の影響. 医学検査 2015:64(2); 169-172.

関連項目 編集