ベッドフォードOY(Bedford OY)は、第二次世界大戦期にイギリスボクスホール社で開発され、イギリス軍およびイギリス連邦軍で運用された軍用トラックシリーズの名称である。本記事では、ショートホイールベース型のベッドフォードOX(Bedford OX)についても記述する。

ベッドフォードOY/OX
ベッドフォードOXD GSトラック
種類 汎用トラック
原開発国 イギリスの旗 イギリス
開発史
製造業者 ボクスホール
ベッドフォードブランド)
製造期間 1939年~1945年
製造数 72,385両
(ベッドフォードOY)
24,429両
(ベッドフォードOX)
諸元
全長 6.22 m(ベッドフォードOY)
4.95 m(ベッドフォードOX)
全幅 2.18 m
全高 3.09 m

エンジン 3,519cc 6気筒ガソリン
搭載容量 60CWT(約3t)
(ベッドフォードOY)
30CWT(約1.5t)
(ベッドフォードOX)
懸架・駆動 リーフスプリング、4×2輪駆動
燃料タンク容量 145 L
行動距離 450 km
速度 65 km/h
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概要 編集

ベッドフォードOY/OXを開発した工業メーカーのボクスホール社は1903年から自動車製造業に参入し、1905年に拠点をイングランド東部ベッドフォードシャーに移転、1925年からはアメリカ合衆国の自動車メーカーであるゼネラルモーターズの傘下となり、1930年から"ベッドフォード"のブランド名を冠するバス、バン、トラックタイプの車両の生産を始めていた。

第二次世界大戦前の1935年からはベッドフォードMWのシリーズ名で、後輪駆動、積載量15CWT(3/4トン)クラスの軍用小型ボンネットトラックの開発を始めており、1939年からは、同じく後輪駆動のボンネットトラック型で積載量60CWT(約3トン)のベッドフォードOY、および、OYをショートホイールベース化した積載量30CWT(約1.5トン)のベッドフォードOXの生産を開始した。

ベッドフォードOYは民間型として製造されていたベッドフォードOシリーズの改良型で、堅実な設計のボンネットトラックであった。汎用のカーゴトラック型であるGS(General Service)型のベッドフォードOYD、ウォータータンカーまたは燃料タンカー型のベッドフォードOYCなど、何種類かの派生型が開発された。1939年から1945年にかけて総計72,385両が生産され、イギリス軍やイギリス連邦軍で幅広く使用された。戦後も引き続き使用され、1950年代中旬以降になって、ベッドフォードRLシリーズに更新された。

ショートホイールベース型のベッドフォードOXはOYの半分の積載量の小型トラックとして制式化され、こちらも何種類かの派生型が生産された。汎用のカーゴトラック型はOYと同様に型番末尾にDが付くベッドフォードOXDとして製造された。ベッドフォードOXCはトラクター型の車種であった。また、装甲車型のベッドフォードOXAがOXDから改造され、948両が製造された。OXシリーズは総計24,429両が生産され、OYとOXを合わせた生産数は96,814両となっている。

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出典 編集

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