ボウコツルマメ
ボウコツルマメ(膨湖蔓豆、学名:Glycine tabacina)はマメ科ダイズ属のつる性多年生草本。別名 ボウコヤブマメ。Glycine clandestina auct. non Wendl.はシノニム[1]。
ボウコツルマメ | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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ボウコツルマメの花
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分類(APG IV) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
Glycine tabacina | |||||||||||||||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
ボウコツルマメ |
特徴
編集海岸の原野、草地に生える。葉は3出複葉で小葉は長楕円状披針形~卵形、広楕円形または線形、長さ1 - 4 cm、幅4 - 10 mm。葉腋に出る総状花序は直立し、4 - 12 個の花をつける。花は青紫色~紅紫色の蝶形花で、長さ6 - 7 mm。通常の花(開放花)の他に閉鎖花もつける。豆果はどちらも線形~長楕円形。
分布と生育環境
編集鹿児島県沖永良部島[2]、沖縄県伊江島[3]及び屋那覇島[4]に生育。台湾澎湖諸島及び金門島[5]、フィリピン、太平洋諸島、オーストラリア。
海崖の岩場や風衝草原に生育。近縁のミヤコジマツルマメGlycine koidzumiiと同様、土壌が薄く、強風が吹き背の高い草木の生育が抑制される環境に遺存的に残ったと考えられる[6]。公園等の芝生に入り込み繁殖することが知られる[7]。
利用
編集環境省カテゴリー絶滅危惧IA類(CR)[8]、鹿児島県カテゴリー絶滅危惧I類[9][10]、沖縄県カテゴリー絶滅危惧II類(VU)[7]。
英語版Wikipediaにおいて、関節炎等の治療に用いられる漢方薬「一條根」の主成分の一つとして、抗炎症作用等の薬理学的研究成果がまとめられている。
脚注
編集参考文献
編集- 米倉浩司; 梶田忠「ボウコツルマメ」『BG Plants 和名-学名インデックス(YList)』2003年 。2022年11月7日閲覧。
- 沖縄県『改訂・沖縄県の絶滅のおそれのある野生生物 第3版 レッドデータおきなわ』沖縄県、2018年、185頁。
- 環境省『環境省レッドリスト2020』環境省、2020年 。2022年11月7日閲覧。
- 立石庸一「琉球マメ科植物相の再検討-まずはボウコツルマメ・ミヤコジマツルマメ群から」『植物分類・地理』第46巻、216-218頁、1995年。doi:10.18942/bunruichiri.kj00001079106 。
- 鹿児島県『鹿児島県の絶滅のおそれのある野生植物について 鹿児島県レッドリスト(平成27年改訂)』鹿児島県、2016年、7頁。
- 片野田逸朗『琉球弧・植物図鑑 from AMAMI』南方新社、2019年、208頁。ISBN 9784861244056。
- 大屋哲「鹿児島県沖永良部島の植物採集記録」『鹿児島県立博物館研究報告』第32巻、67-71頁、2013年。
- 山﨑仁也; 横田昌嗣; 阿部篤志「伊是名島・屋那覇島・野甫島・具志川島の植物相(FLORA)」『伊是名島・伊平屋島総合調査報告書』、沖縄県立博物館・美術館、37?58頁、2019年 。
- 新里孝和; 嵩原建二『伊江島の植物図鑑』伊江村教育委員会、2002年、124頁。
- 金門県農業試験所 (2008), 澎湖大豆, 金門県農業試験所 2022年12月5日閲覧。
外部リンク
編集- ボウコツルマメ(澎湖蔓豆) うちなー通信