マメヅタ属 Lemmaphyllum C. Presl はウラボシ科シダ植物の1群。丸っこい単葉の栄養葉とやや長い胞子葉を着ける着生植物である。

マメヅタ属
マメヅタ
分類
: 植物界 Plantae
階級なし : 維管束植物 Tracheophyta
: シダ植物門 Pteridophyta
: ウラボシ綱 Polypodiopsida
: ウラボシ目 Polypodiales
: ウラボシ科 Polypodiaceae
亜科 : オキナワウラボシ亜科 Microsoroideae
: マメヅタ属 Lemmaphyllum
学名
Lemmaphyllum C. Presl

特徴

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匍匐茎を長く這わせる着生植物[1]。根茎の鱗片は格子状で盾状につく。栄養葉と胞子葉の2形はある程度以上見られる。葉柄と根茎の間に関節がある。葉身は単葉で円形から披針形をしており、革質である。葉脈は網状で遊離小脈がある。胞子嚢群は円形から線形をしており、あるいは裏面全体につく。また胞子嚢群が若い時期には格子状の鱗片に覆われている。前葉体は心臓型か、あるいは不定形。

種と分布

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アジアに5種があり、日本には以下の2種が知られる。

  • Lemmaphyllum マメヅタ属
    • L. microphyllum マメヅタ
    • L. pyriforme オニマメヅタ

分類など

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本属はウラボシ科の中でオキナワウラボシ亜科 Microsoroideae に含まれ[2]、その中でヤノネシダ属 Lepidomicrosorium やクリハラン属 Neolepisorus に近縁とされている[3]。それらとは栄養葉と胞子葉の2形が見られることなどで判別される。形態的にはノキシノブ属 Lepisorus がとてもよく似ており、その違いを定義するのが難しい面があるとされてきた[4]

オニマメヅタ属 Lepidogrammitis を分ける説もある[5]

出典

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  1. ^ 以下、海老原(2017) p.461
  2. ^ 海老原(2017) p.450
  3. ^ 海老原(2017) p.477
  4. ^ 岩槻編(1992) p.267
  5. ^ 海老原(2017) p.461

参考文献

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  • 岩槻邦男編、『日本の野生植物 シダ』、(1992)、平凡社
  • 海老原淳、『日本産シダ植物標準図鑑 II』、(2017)、株式会社学研プラス