メアリー・キャスウェル・オア(Mary Caswell Orr、1910年12月21日 - 2006年9月22日)は、アメリカ合衆国女優小説家である。『コスモポリタン』誌1946年5月号に掲載された短編小説"The Wisdom of Eve"(イヴの知恵)の著者であり、この小説を原作とした1950年の映画『イヴの総て』は同年のアカデミー賞を受賞した[1]

メアリー・オア
Mary Orr
生誕 (1910-12-21) 1910年12月21日
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 ニューヨークブルックリン
死没 2006年9月22日(2006-09-22)(95歳)
別名 Mary Orr Denham
出身校
職業
  • 女優
  • 小説家
配偶者
レジナルド・デナム英語版
(m. 1947; d. 1983)
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若年期 編集

オアは1910年12月21日ニューヨークブルックリンで生まれた。オアが子供の頃に、一家はオハイオ州カントンに移り住んだ。シラキュース大学マンハッタンアメリカン・アカデミー・オブ・ドラマティック・アーツで学んだ[1]

キャリア 編集

ニューヨーク・タイムズ』紙に掲載されたオアの追悼記事によると、"The Wisdom of Eve"は、女優エリザベート・ベルクナーがオアに語った、かつて付き人をしていた無名の女性とのエピソードにを元にして書いたという[1]。オアが書いたラジオドラマが1949年にNBCで放送され、それがきっかけでこの小説が『イヴの総て』として映画化された[1]。オアは20世紀フォックスに5千ドルで著作権を売却したため[1]、『イヴの総て』のスタッフロールにオアの名前は出て来ないが、オアは原作に対して映画脚本家組合英語版賞を受賞している[2]

1947年にイギリス出身の演出家・劇作家のレジナルド・デナム英語版と結婚し、以後、私生活ではメアリー・オア・デナムを名乗った。

1964年、オアは夫のデナムとともに、"The Wisdom of Eve"を元に同名の演劇作品を制作し、1979年にオフブロードウェイで上演した。1970年、映画『イヴの総て』を元にしたミュージカル『アプローズ英語版』が公開され、ブロードウェイで大ヒットした。『アプローズ』には、(映画には入っていなかった)原作者メアリー・オアのクレジットが入っていた。オアは"The Wisdom of Eve"の続編"More About Eve"(イヴの詳細)を執筆し、1951年7月に『コスモポリタン』誌に掲載された[1]

オアとデナムの演劇作品のうち、ブロードウェイで公開されたものは『アプローズ』のほかに4作品あった。最初の作品で最も成功した"Wallflower"は、1944年に192回の公演を行った[1][3]。"Round Trip"が1945年に、"Dark Hammock"が1946年に上演を開始した。4作目の"Be Your Age"は1953年にブロードウェイに登場した[3][4]。オアはブロードウェイの舞台に出演し、その中には自身の作品である"Wallflower"と"Dark Hammock"も含まれていた[3]。"Wallflower"は1948年に映画化された[5]

オアは生涯で、単独または夫と共同で、5冊の本と40本のテレビ脚本を書いた。

死去 編集

2006年、肺炎によりマンハッタンで死去した[1]。夫のデナムは1983年に死去していた[1]

作品 編集

  • Diamonds in the Sky (1957)
  • A Place to Meet (1961)
  • The Tejera Secrets (1974)
  • Rich Girl, Poor Girl (1975)
  • Lucky Star (1986)

脚注 編集

外部リンク 編集