メイス・ウィンドゥ

メイス・ウィンドゥ (Mace Windu) は、アメリカSF映画『スター・ウォーズ』シリーズの新三部作(『エピソード1/ファントム・メナス』『エピソード2/クローンの攻撃』『エピソード3/シスの復讐』)に登場する架空の人物。演じるのはサミュエル・L・ジャクソン。日本語版の吹き替えは玄田哲章が担当した。アニメのレゴ・スターウォーズではエイドリアン・ホームズが声を担当し、吹き替えは烏丸祐一が吹き替えている。

メイス・ウィンドゥ
Mace Windu
スター・ウォーズシリーズのキャラクター
初登場 ファントム・メナス』(1999年)
サミュエル・L・ジャクソン
テレンス・C・カーソン英語版(『クローン大戦』『クローンウォーズ』)
プロファイル
種族 ヒューマノイド
性別 男性
地位 マスター・オブ・ジ・オーダー
母星 ハルウン・コル
所属 ジェダイ
銀河共和国
テンプレートを表示

目次

概要編集

ハルウン・コル出身の人間種族の男性。肌の色は褐色で頭髪はない。ジェダイ・マスターのなかでもヨーダにならび尊敬される「マスター・オブ・ジ・オーダー(ジェダイ評議会の長)」。ただし、ヨーダは「マスター・オブ・ジ・オーダー(ジェダイ評議会の長)」と「グランド・マスター(ジェダイ・オーダーの指導者)」を兼任しており、彼の発言権の前ではメイスも一評議員の立場に過ぎなかった[1]

『エピソード1』では40歳。ヨーダに次ぐ地位をあずかる評議会の長老メンバー。奥深い知識と数多くの功績によって銀河全域で大いに尊敬されており、威厳と確信に満ちた言葉を発する。ジェダイ騎士団の中で最も強力な戦士として知られており、愛用のライトセーバーによって無数の戦闘で勝利を勝ち取ってきた。死と直面してもおそれることを知らず、危険な状況に向かうことも決してためらわない。あらゆることのために自分を犠牲にし、ジェダイの戦闘スタイルを完全に制御することによって全ての敵を打ち負かすのである[2]

人物編集

相手に対して厳しい判断を下し、言葉よりも行動を選ぶ性格である[3]クローン大戦でも勇敢に戦い、その激しい戦線から生き残った一人である。

ライトセーバーの色はジェダイにしては異色の紫[注釈 1]である。

彼が評議会に籍を置くようになって約10年後、マスター・クワイ=ガン・ジンタトゥイーンシス卿と思われる戦士、ダース・モールと交戦したという報告を受けた彼は驚きを隠せなかった。彼は他のジェダイたちと同様に、1,000年前にシスが絶滅したと信じていた。また、彼は「選ばれし者」の予言を信奉しており、クワイ=ガンがその可能性のあるアナキン・スカイウォーカーのテストを要求したときにもためらいを見せた。予言では選ばれし者がフォースにバランスをもたらすとされているが、それは当時は弱まっていたはずのダークサイドの一時的な増大をも意味していたのである。彼はアナキンの巨大な潜在能力を認めたが、歳を取りすぎていることを理由に一度は訓練を禁止した。しかし、クワイ=ガンの死後、ナブーの戦いにおけるアナキンの活躍を知ると、彼が選ばれし者であるという確信は強まり、アナキンをオビ=ワン・ケノービの弟子とすることに同意した。

それから10年後、ドゥークー伯爵によって先導された分離主義運動が銀河系に拡大していったときも、彼はパルパティーン議長による交渉を強く支持していた。しかし、この対立はやがて共和国と分離主義勢力との武力抗争へと発展し、彼は囚われの身となったオビ=ワンを救出するため200人のジェダイを率いてジオノーシスへと向かう。彼はジオノーシアンの処刑闘技場で無数のバトル・ドロイド軍団と交戦し、その戦いのなかでドゥークーの雇った殺し屋ジャンゴ・フェットと対峙した。しかし、銀河系最強の賞金稼ぎもメイスの敵ではなく、ジャンゴは戦闘中にジェットパックが壊れたことに気付かず、最後の一太刀をジェットパックで避けようとするも作動せず、最強のジェダイ・マスターは難なくジャンゴの首を斬り落とした。やがて無尽蔵に現れるドロイド軍との戦いは劣勢となり、一時は追い詰められるが、共和国のクローン軍団を引き連れたヨーダの加勢によって形勢は逆転し、彼は無傷でこの戦いを生き延びたのである。だが、メイスはこのときもはや交渉の時代が終わりを告げたことを思い知らされたのだった。

クローン大戦末期、共和国軍の指揮官として前線で戦争に直面する間、ウィンドゥは共和国の行く末に確信が持てなくなっていった。戦争は泥沼化して何年も続いていたが、その間もパルパティーン最高議長は保安を名目に銀河憲法を修正し、さらに多くの権力を自らに集中させていた。一方でジェダイは実質的に軍部としての役割が強くなっていき、本来の姿を失いつつあった。ヨーダやメイスはかつては称賛していたパルパティーンに疑いの目を向け、彼がジェダイ評議会を直接の統制下におくのではないかという懸念を抱くようになったのである。

これを裏付けるパルパティーンの最初の行動は、ジェダイ評議会に彼の個人的な代理人を送り込むことだった。議長は彼と親しいアナキンをジェダイ評議員の1人として指名する。悩んだ末に評議会もそれに同意したのだった。彼らは議長の動向を知るために、アナキンを情報源として使うことを望んでいたのだ。それは緊張の時代を反映する難しい決定でもあり、同時にメイスは深い懸念をも抱いていた。彼は、アナキンとパルパティーンを近づけたままにしておくことが極めて危険だと感じていたのである。彼はアナキンの持つ評議会の席をパルパティーンのスパイの為だとしか考えておらず、彼を評議員の一員とは認めていなかった。評議員となったアナキンの意見を議長の意見であるとして常に否定し、評議会の議決からさえアナキンを徹底的に排除していた。ウータパウに潜伏するグリーヴァス将軍討伐の任務をアナキンではなくケノービに取らせるという議決も、アナキンだけは賛成していなかったにも関わらず、メイスは高らかに満場一致と宣言したのである。

やがて、彼の懸念は現実のものとなる。パルパティーン最高議長こそ、長年に渡りジェダイが捜し続けてきたシスの暗黒卿、ダース・シディアス本人だったのだ。この事実を忠実にウィンドゥへ知らせたのはアナキンだったが、メイスはこの若者をまだ完全には信用していなかった。メイスは議長を逮捕するため、聖堂に残っていた最高の戦士、セイシー・ティンエージェン・コーラー、そしてキット・フィストーを召集する。スカイウォーカーも同行を求めるが、メイスはこれを退けた。彼はアナキンにこの問題が解決するまで、評議会の会議室に留まるよう命じたのだった。

メイスはパルパティーンのオフィスに踏み込んだ。そして、議長に逮捕を宣告すると、パルパティーンは突如として反撃に出る。長い間溜め込んでいたジェダイに対する憎悪を開放するかのごとく奇声を上げて跳躍しながらジェダイに襲い掛かった。シスのシンボルである赤いライトセーバーはティン、コーラー、フィストーを一瞬にして葬り去ると、メイスに襲い掛かった。だが、メイスは少しも怯まず、逆にパルパティーンを追い詰め、パルパティーンの武器を弾き飛ばし、議長オフィスの窓枠の隅へと追い詰めた。その直後、メイスの命令に背いたアナキンが元老院に到着したのだった。

アナキンはパルパティーンを裁判にかけるべきだと主張したが、この暗黒卿は未だに元老院と法廷を自在に操ることができ、このまま囚人とするにはあまりにも危険な存在だった。メイスは止めを刺すべくライトセイバーを振りかざす。だが、慈悲を乞うパルパティーンの言葉によって冷静さを欠いたアナキンに腕を切り落とされる。勝機を得たパルパティーンはジェダイ・マスターに恐るべきエネルギー流を解き放つ。丸腰となったメイスにはもはやシスの電撃を防ぐ術はなかった。最後に彼の体はコルサントの上空へと飛ばされ、広大な都市景観の闇の彼方へと落ちていったのである。

彼の喪失はジェダイの、そして共和国の死に直結した。結果的にこのメイスたちによるパルパティーン暗殺未遂劇は、ジェダイが共和国転覆を狙ったという確固たる証拠と扱われ、共和国崩壊とジェダイ抹殺を世論に位置付けた決定的な所業となってしまった。そしてアナキンはジェダイの反乱を確信し、シスの暗黒卿・ダース・ベイダーとなる。

能力編集

ジェダイ評議会の長の一人であり、ジェダイの中でもヨーダに次いで尊敬されている。彼は優れた戦士であり、ジオノーシスの戦いではジャンゴ・フェットに無傷で勝利し、クローン戦争でもその力を遺憾なく発揮した。

映画ではメイス殺害に成功したパルパティーンの背後に、航空機が何事もなかったかのように、不気味なほど通常の飛行を続けている。パルパティーンの勝利・皇帝即位、そしてジェダイ滅亡が既に共和国にとって既定路線となっていたことを演出している[5]

エピソード編集

演じたサミュエル・L・ジャクソンは、「評議会では、メイスはヨーダの次に影響力のあるジェダイなんだ。メイスを演じるにあたって、ぼくは思慮深く話すように心がけた。彼はいつも考えてから語る。やや打算的で、冷静、冗談が通じない-そんなタイプなんだ」とコメントしている[6]

また、『エピソード2』公開時には、「俺が『エピソード3』で死ぬことはわかっている。でもジョージには、無駄死にだけは勘弁してくれと言ってあるんだ。壮大な死に方を俺は期待しているのさ。ドロイドに背中を撃たれてバタンじゃ、ちょっとね。俺を殺すだけの力量のあるキャラにしか殺されたくないね。ヴェイダーとかさ」とコメントしている[7]

注釈編集

  1. ^ メイス役のサミュエル・L・ジャクソンがジョージ・ルーカスに、「大好きな色だし、高貴な色でもあるから」という理由で「絶対に紫色にしてくれ」と直談判し、ルーカスが了解したため[4]

出典編集

  1. ^ 2015年9月4日発行『Star Wars: Absolutely Everything You Need to Know』[要ページ番号]日本未翻訳
  2. ^ 扶桑社『スター・ウォーズ完全基礎講座エピソード1篇』63頁
  3. ^ 『アルティメット・スター・ウォーズ 完全保存版大百科』[要ページ番号]
  4. ^ SCREEN 2002年10月号「スター・ウォーズ エピソード2」50の秘密[要ページ番号]
  5. ^ キネマ旬報 2005年8月上旬号[要ページ番号]
  6. ^ 偕成社『スター・ウォーズ エピソード2データブック』 12頁
  7. ^ 文藝春秋『タイトル』2002年8月号 62頁

参考文献編集

外部リンク編集