モジュレーションまたはモジュレーション・デプス (: modulation depth) は、MIDIコントロールチェンジのひとつ。モジュレーション・ホイールなどの操作によって、主にビブラート効果を与える際に使用される。コントロール番号1。

MIDIでのビブラート効果とは、LFOピッチ変調であり、モジュレーション・デプスはその深さ(強さ)を制御する。なお、ピッチベンドを使うことで、LFOによらないビブラートを表現することもできる。

仕様 編集

値は0が効果無し(初期値)で、127で最大効果となる。下記の設定によって効果が調整できる(GM2仕様)。GM2に満たない音源では、類似のパラメータがメーカー独自のNRPNやシステム・エクスクルーシブで設定できる場合もある。

レジスタード・パラメーター番号(RPN)MSB 0/LSB 5番「モジュレーション・デプス・レンジ」
ビブラートの最大ピッチ変化量。初期値は50セント
コントロールチェンジ76番「サウンドコントローラー7:ビブラート・レイト」
ビブラートの速さの加減。実装はメーカーの任意。
コントロールチェンジ77番「サウンドコントローラー8:ビブラート・デプス」
ビブラートの深さの加減。実装はメーカーの任意。
コントロールチェンジ78番「サウンドコントローラー9:ビブラート・ディレイ」
ビブラートが遅れて始まる時間の加減。実装はメーカーの任意。

モジュレーションの効果は、通常ビブラートであるが、システム・エクスクルーシブのコントローラー・ディスティネーション・セッティングによって、下記の効果を複数設定することもできる(GM2仕様)。同様にアフタータッチや別のコントロールチェンジにビブラート効果を設定することもできる。

参考文献 編集

  • MIDI 1.0 規格書』(PDF)(PDF版)音楽電子事業協会、2016年7月27日。ISBN 4-8456-0348-9http://amei.or.jp/midistandardcommittee/MIDIspcj.html 
  • RP-024 GM システム・レベル 2』(PDF)音楽電子事業協会、1999年http://amei.or.jp/midistandardcommittee/RP&CAj.html 
  • (PDF) RP-021 Defaults for Sound Controllers. MMA/AMEI. (1999). http://amei.or.jp/midistandardcommittee/RP&CAj.html 
  • (PDF) CA-022 Controller Destination Setting. MMA/AMEI. (1999). http://amei.or.jp/midistandardcommittee/RP&CAj.html 
  • (PDF) CA-026 Modulation Depth Range RPN. MMA/AMEI. (1999). http://amei.or.jp/midistandardcommittee/RP&CAj.html 
コントロールチェンジ
連続可変系統 : #0 - #1 - #2 - #4 - #5 - #6 - #7 - #8 - #10 - #11 - #16 - #17 - #18 - #19
#32 - #33 - #34 - #36 - #37 - #38 - #39 - #40 - #45 - #46 - #47 - #48
スイッチ系統#64 - #65 - #66 - #67 - #69 - #70 - #80 - #81 - #82 - #83 - #91 - #92 - #93 - #94 - #95
特殊系統#96 - #97 - #98 - #99 - #100 - #101
モード・メッセージ (MIDI)#120 - #121 - #122 - #123 - #124 - #125 - #126 - #127