ユナイテッド 40 (航空機)

ユナイテッド 40

MAKS-2013で地上展示されたユナイテッド 40

MAKS-2013で地上展示されたユナイテッド 40

ユナイテッド 40: United 40)は、ADCOMシステムズ英語版が開発した中高度・長時間滞空型無人航空機英語版(MALE)。機体名称は、アラブ首長国連邦建国40周年を記念して名付けられた[1]。偵察や戦闘損害評価、通信中継などを主な用途して開発された[2]

機体

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ユナイテッド 40の機体構成は、タンデム翼の主翼を備え、推進装置にピストンエンジンを採用している[2]

ADCOMシステムズでは対地攻撃可能なBlock 5と、対潜哨戒機仕様のBlock 6も開発しており、Block 6の開発にはイタリアレオナルド S.p.Aグループ企業のWASSが協力している[2]。Block 5はレーザー誘導爆弾対戦車ミサイルなどの兵装を搭載可能になっており、機外装備のレーザー目標指示装置を利用して、他機から発射された精密誘導兵器の誘導を行うことが可能であり、Block 6は主翼下と胴体下部の計6か所のハードポイントにポッド類または兵装を搭載可能で、広範囲にソノブイを投下して音響情報を収集し、戦術データ・リンクによって他の対潜哨戒機や対潜ヘリコプターにアップリンクするほか、航空魚雷を装備して潜水艦に対する攻撃を行うことも可能となっている[2]

運用高度7,000mで、最大120時間の運用が可能である[3]

派生型

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  • ユナイテッド 40 - 偵察機型
  • ユナイテッド 40 Block 5 - 対地攻撃機型
  • ユナイテッド 40 Block 6 - 対潜哨戒機型
  • アルジェリア 54 - アルジェリアでの名称[4]

採用国

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性能諸元

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出典[2]

  • 全幅:20m
  • 全長:11.13m
  • 全高:4.38m
  • 最大離陸重量:1,500kg
  • ピストンエンジン×1基
  • エンジン推力:115hp
  • 最大速度:75 - 220km/h
  • 運用高度:7,000m
  • 航続時間:120時間
  • 兵装最大搭載量:1,000kg

脚注・出典

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  1. ^ a b Biggers, Chris (26 March 2015). “UAE United 40 Block 5 at Test Airfield”. Bellingcat. https://www.bellingcat.com/news/2015/03/26/uae-united-40-block-5-at-test-airfield/ 2 December 2015閲覧。 
  2. ^ a b c d e 井上孝司・竹内修「ユナイテッド40」『軍用ドローン年鑑』、イカロス出版、2016年8月、38頁、ISBN 978-4-8022-0195-7 
  3. ^ Yabhon United 40 (Smart Eye 2) UAV”. Air Force Technology. 2021年11月11日閲覧。
  4. ^ a b Algeria Shows UAE-developed UAVs”. UAS Vision (2019年1月3日). 2021年11月11日閲覧。
  5. ^ The email says that American officials had been complaining since at least February that the Emiratis had violated international missile control agreements by sending Egypt surveillance drones — the United 40 unmanned aerial vehicle”. nytimes.com (12 November 2015). 4 October 2020閲覧。
  6. ^ Russia 'to buy two UAE-made drones'”. The National (19 July 2013). 2021年11月11日閲覧。