ラシュヌ
ラシュヌ(Rashnu)は、ゾロアスター教に伝わるヤザタの一柱。ミスラの従神で、スラオシャ同様、暴力の悪神アエーシュマと敵対する。
概要
編集正義を司り、両神と共に死者の魂に判決を下す三神の一柱とされる。[1]名前は「厳格な公平」を意味する。天国に通じる橋(審判の橋)を守るヤザタでもあり、ラシュヌは3日間黄金の天秤で公平に死者の魂の価値を精査する。その間死者は自分の死体のまわりでさまよっている。[2] また、その橋によって「歌の館」に行けないと裁かれた魂は、「不義の館」へと引きずり落とされる。[3]
あるいは、さまよった後、魂は審判の場である「頌歌の家」に行き、ラシュヌら3神によって秤にかけられる。善行が重きなら天国へ召されて、悪行が重きなら地獄に落とされる。[4]
脚注
編集- ^ 『『ゾロアスター教の悪魔払い』』岡田明憲、平河出版社、1984年9月。ISBN 978-4-89203-082-6。 p.27
- ^ 『『図説天使悪魔辞典』』天使悪魔ドットコム著 Tomoeイラスト、幻冬舎コミックス、2009年8月。ISBN 978-4-344-81699-2。
- ^ 『知っておきたい天使・聖獣と悪魔・魔獣』荒木正純監修、西東社、2007年7月。ISBN 978-4-7916-1489-9。
- ^ 『堕天使―悪魔たちのプロフィール (Truth In Fantasy)』真野 隆也 シブヤ ユウジ/画、新紀元社、1995年7月。ISBN 978-4-88317-256-6。