ルナ1960A
ルナ1960A(Luna 1960A)[1]またはルナE-3 No.1(Luna E-3 No.1)[2]は、1960年の打上げ失敗で失われたソビエト連邦の宇宙船である。重さ279kgのルナE-3宇宙船[3]は2回打ち上げられ全て失敗したが[4]、その1回目にあたる[4]。月周回軌道で月の周囲を飛行し、月の裏を含む月面の画像を撮影することを目的としていた。ルナE-3は、ルナ3号を打ち上げたルナE-2Aと似たデザインだったが、より高解像度のカメラを積んでおり、より接近したフライバイを行う予定であった。
任務種別 | 月フライバイ |
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任務期間 | 軌道投入に失敗 |
特性 | |
宇宙機種別 | ルナE-3 |
製造者 | OKB-1 |
打ち上げ時重量 | 279 kg |
任務開始 | |
打ち上げ日 | 1960年4月15日 15:06:45(UTC) |
ロケット | ルナ8K72 s/n L1-9 |
打上げ場所 | バイコヌール宇宙基地ガガーリン発射台 |
打上げ
編集ルナ1960Aは1960年4月15日15:06:45(UTC)にルナ8K72ローンチ・ヴィークルに積まれて[5]、バイコヌール宇宙基地のガガーリン発射台から打ち上げられた[2]。8K72ブースターのコアエンジンと外部取付け式補助エンジンは完全に作動し、ブロックEステージとエンジンのスタートも当初はうまくいったが、燃焼の途中で燃料システムが減圧し、その後停止した。速度は約300フィート/秒で地球の重力圏を脱出するのには達せず、ブロックEとプローブは大気圏に落下して炎上した。テレメトリーデータを調べることで、ブロックEステージのRP-1タンクが不注意により満タンになっておらず、ブースターの燃料が足りなかったために地球軌道を離脱できなかったことが明らかとなった[5][6]。ミッションに関する情報が出される前に、アメリカ航空宇宙局はこれが周回軌道で月を撮影する試みであることを正しく把握していた[1]。
出典
編集- ^ a b Williams, David R. (6 January 2005). “Tentatively Identified Missions and Launch Failures”. NASA NSSDC. 30 July 2010閲覧。
- ^ a b McDowell, Jonathan. “Launch Log”. Jonathan's Space Page. 26 July 2010閲覧。
- ^ Wade, Mark. “Luna E-3”. Encyclopedia Astronautica. 29 November 2010時点のオリジナルよりアーカイブ。26 July 2010閲覧。
- ^ a b Krebs, Gunter. “Luna E-3”. Gunter's Space Page. 26 July 2010閲覧。
- ^ a b Wade, Mark. “Soyuz”. Encyclopedia Astronautica. 17 January 2010時点のオリジナルよりアーカイブ。26 July 2010閲覧。
- ^ Soviet Robots In The Solar System, Wesley T. Huntress, pp 84