ルートヴィヒ・マウラー

ルートヴィヒ・ヴィルヘルム・マウラー (Ludwig Wilhelm Maurer, 1789年2月8日 ポツダム1878年10月25日 サンクトペテルブルク[訳注 1]) はドイツロシアの作曲家、指揮者、ヴァイオリン奏者。

ルートヴィヒ・ヴィルヘルム・マウラー
Ludwig Wilhelm Maurer
Ludwig Wilhelm Maurer.jpg
基本情報
出生名 Ludwig Wilhelm Maurer
別名 Людвиг Вильгельмович Маурер
生誕 (1789-02-08) 1789年2月8日
出身地 ポツダム
死没 (1878-10-25) 1878年10月25日(89歳没)
担当楽器 指揮者ヴァイオリン

生涯編集

ヴィルヘルム・ハークドイツ語版に師事し、14歳から演奏会を行っていた。1806年にケーニヒスベルクリガで演奏旅行を行った後モスクワへ渡り、ピエール・バイヨの薦めでV.A.フセヴォロシュスキーロシア語版のオーケストラの指揮者に就任した。 1815年にはサンクトペテルブルクで自身初のオペラ作品「新しいパリ」 (Der Neue Paris) を上演した。 1818年には、ハノーファーでコンサートマスターを務めた。 1828年には「アロイス」(Aloise)を上演した。「アロイス」は後にヨーロッパで広く知られることとなった。

マウラーは当時のロシアで人気の作曲家であった。 1822年、ニコライ・フメレニツキー英語版ヴォードヴィル・オペラの音楽をアレクサンドル・アリャービエフアレクセイ・ヴェルストフスキーとともに制作し、上演は大成功をおさめた。 1829年にはマウラーのヴァイオリン協奏曲のアレグロ楽章がミハイル・レールモントフによってモスクワ大学付属貴族学校の定期試験で演奏された[文献 1]

マウラーは1832年にフセヴォロシュスキーのオーケストラに戻り、多くの演奏会を行った。特に、1834年にはベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲のロシア初演を行い、『Северная пчела』紙上(1834年3月14日)でオドエフスキー英語版による熱狂的な講評を得た。 1835年にはサンクトペテルブルクの歌劇場[訳注 2]の指揮者となった。3年後のオドエフスキーによるコメント(ウィリアム・スタッフォードロシア語版の『音楽史』のロシア語訳へのコメント)によれば、わずか1年間で無秩序かつ訓練されていない奏者たちからオーケストラを組織することに成功し、歌劇の伴奏のみならず、モーツァルトハイドン、その他の作曲家による作品を演奏する完全な[訳注 3]コンサートを行うこともできた。

1841年にはロシア帝国歌劇場英語版の音楽監督に任命された。以後、マウラーはサンクトペテルブルクを拠点として活動した。 この時期はマウラーの黄金期であり、1839年にはバレエ「影」がフィリッポ・タリオーニマリー・タリオーニによって共演された。 また、1845年3月28日には記念公演においてベートーヴェン交響曲第5番のロシア初演を行った。この記念公演にはポーリーヌ・ガルシア=ヴィアルドジョバンニ・ルビーニ英語版アントニオ・タンブリーニ英語版ミュラー四重奏団英語版、そして他の著名なヨーロッパの音楽家が参加した。オドエフスキーは「未だかつてこのような演奏会はなかった!」と評した。 1850年代、アレクサンドル・セローフは、マウラーはサンクトペテルブルクにおいて最高の指揮者だと評した。

マウラーの息子、フセヴォルドロシア語版も著名なバイオリニストとなった。もう一人の息子アレクサンダーはチェロ奏者であった。1850年代〜60年代には親子3人で室内コンサートを行っていた。

主要作品編集

マウラーの作品には、序曲交響曲弦楽四重奏曲、超絶技巧で知られるヴァイオリンのための作品、管楽器のための作品などがある。 最も有名な作品としては、「4つのヴァイオリンとオーケストラのための協奏交響曲」が挙げられる。この作品は、1838年にマウラー自身、およびカール・ミュラーロシア語版ルイ・シュポーア、そして彼の助手、アドルフ・ヴィル(カッセル、1794-1845)によってパリで初めて演奏された。

訳注編集

  1. ^ 英語版には誕生日、忌日がそれぞれ2月2日、10月13-25日と記されている。
  2. ^ 原文では“французского театра”(フランス風劇場)
  3. ^ 伴奏ではなく、オーケストラ単体による、という意味であると思われる

参考文献編集

  1. ^ Летопись жизни и творчества М. Ю. Лермонтова
  2. ^ Rosenkranz, A. (1902). Novello's Catalogue of Orchestral Music - Google ブックス. Novello & Co. page 57.

外部リンク編集