レイ・ゲンジ(Ray Gange、1957年/1958年 - )は、イングランドロンドン出身の元俳優で、映画『ルード・ボーイ (Rude Boy)』で主役のローディー役を演じたことで最もよく知られている[1]。この映画は、様々な賞を受賞したが、ゲンジは映画俳優としての活動は続けなかった。

日本語では、「レイ・ゲンジ[2]とも「レイ・ギャング[3]とも表記される。

ルード・ボーイ 編集

『ルード・ボーイ』に出演する前、レイ・ゲンジは、ロンドンソーホーのレコード店で働いていた。ゲンジはザ・クラッシュと知り合いで、ジョー・ストラマーの友人であった。ふたりは、ストラマーがリージェンツ・パークに住んでいた時に、パットニ英語版パブで知り合った。

レコード店で働いていた時、ゲンジはデヴィッド・ミンゲイ (David Mingay) と出会い、彼がザ・クラッシュの映画を製作しようと計画していることを知った。ミンゲイは、ゲンジを映画に誘ったが、ゲンジは当初その話に乗るのを躊躇した。ゲンジはストラマーの元へゆき、映画について尋ね、撮影が実際に始まろうとしていることを知った。計画の内容を確認し、ストラマーからも改めて誘われたゲンジは、最終的に映画への出演に同意した[4]

ゲンジは、ローディー役を演じる契約を結んだ。しかし、ゲンジにはローディーの経験がなかったので、バーニー・ローズ英語版が仕事を用意し、ゲンジはサブウェイ・セクト英語版のローディーとして2週間働いた。

その他の経歴 編集

1980年代はじめ、ゲンジは、彼が当時マネジメントにあたっていたパンク=ブルース・バンド、ザ・フォーク・デヴィルズ英語版のレコードをリリースするため、短命に終わったレコードレーベル「ゲンジズ・レコード (Gange's Records)」を設立した。このレーベルは、シングルを2枚だけリリースした[4]

1997年、ゲンジはチェルシー美術学校から、芸術学の学位を得て、以降は彫刻や絵画の分野で数多くの作品を制作し、その多くが個人蔵となっている。

2009年には、DJとして、アラーム、ロス・モンド・ボンゴ (Los Mondo Bongo)、ザ・マホーンズ英語版と一緒のツアーに同行した。

2010年には、DJとして、ドロップキック・マーフィーズシック・オブ・イット・オール英語版、ザ・マホーンズと一緒のツアーに同行した。

私生活 編集

ゲンジは、後に『ウェインズ・ワールド』の監督として知られるようになった映画監督ペネロープ・スフィーリス英語版と恋愛関係にあった[4]

ゲンジには息子がひとりいる[4]

脚注 編集

  1. ^ Gray, Marcus (2007年7月20日). “The cult of the roadie”. The Guardian. https://www.theguardian.com/music/2007/jul/20/popandrock.clash 
  2. ^ ルードボーイ - MOVIE WALKER PRESS
  3. ^ The Clash ルード・ボーイ”. Sony Music Marketing Inc.. 2017年12月7日閲覧。
  4. ^ a b c d Film Features: The Clash's Rude Boy 30 Years Later: Ray Gange Interview”. TheQuietus.com (2010年3月22日). 2017年12月7日閲覧。

外部リンク 編集