レンチナン(Lentinan)とは、抗悪性腫瘍剤の一種。シイタケの子実体より抽出した多糖体を精製した物質である。商品名レンチナンレナカット静脈内注射または点滴静脈注射で用いる。

レンチナン
IUPAC命名法による物質名
臨床データ
法的規制
  • 指定医薬品、処方箋医薬品
識別
CAS番号
37339-90-5
ATCコード L03AX01 (WHO)
PubChem CID: 37723
KEGG D01695
化学的データ
化学式(C6H10O5)n
分子量平均約 500,000
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効能・効果

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手術不能または再発胃癌患者におけるテガフール経口投与との併用による生存期間の延長。また、大腸がん[1]でも局所免疫能の抑制の緩和が報告されている。なお、単独の効果は不明。

副作用

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重大な副作用としてショックがある。他に悪心・嘔吐、胸部圧迫感などもある。

作用機序

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マクロファージT細胞NK細胞に作用し、免疫力を増強し抗腫瘍効果をあらわす。本剤が直接的に腫瘍細胞を攻撃するものではない。

出典

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  1. ^ 柴田昌彦他『大腸癌の局所免疫動態に及ぼすレンチナンの影響について』日本消化器外科学会雑誌27(2月号)<特集>第43回日本消化器外科学会総会, 479, 1994-02-01
  • 『レンチナン静注用1mg』医薬品インタビューフォーム・2006年9月(改訂第2版)(味の素株式会社・大鵬薬品工業株式会社)


関連項目

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