ワグネリズムもしくはワーグナー主義Wagnerism)は、美学用語もしくは政治用語。前者の意味では、フランス語の発音に倣って「ワグネリスム(またはヴァグネリスム)」と綴ることもある。

  1. リヒャルト・ワーグナーによって推進された、さまざまな哲学的理念。総合芸術オペラ改革芸術宗教という美学的概念や、「真にドイツ的なるもの」「反ユダヤ主義」という社会的・政治的概念の追究を含む。
  2. ワーグナーの音楽に対する支持の姿勢。愛着や信奉だけでなく、時とするとファナティックな情熱のことも指す。
    1. ワーグナーの崇拝者およびワーグナーの思想の信奉者のことは、「ワグネリアンまたは(ヴァグネリアン)」と呼ぶ。ワグネリアンはドイツ語圏だけでなく、フランスやイギリスにも存在し、その影響力は楽壇のみならず文壇や画壇にも波及した。
  3. アメリカ合衆国やカナダなどで採用された労組法案すなわちワグナー法のこと。

1.と2.の意味のワグネリズムは、第三帝国期のドイツにおいて、ナチスによって歪んだかたちで推奨された。

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