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上杉(かみすぎ)は、宮城県仙台市青葉区にある町名1970年昭和45年)の住居表示実施に際して設定され、仙台市都心部の北縁に位置する。1丁目から6丁目まであり、面積は0.96km2である。郵便番号は980-0011。青葉区役所所在地。

上杉
上杉の位置(仙台市中心部内)
上杉
上杉
上杉の位置
上杉の位置(宮城県内)
上杉
上杉
上杉の位置
北緯38度16分20.83秒 東経140度52分45.8秒 / 北緯38.2724528度 東経140.879389度 / 38.2724528; 140.879389
日本の旗 日本
都道府県 Flag of Miyagi Prefecture.svg 宮城県
市町村 Flag of Sendai, Miyagi.svg 仙台市
行政区 青葉区
人口
2017年(平成29年)4月1日現在)[1]
 • 合計 9,688人
等時帯 UTC+9 (日本標準時)
郵便番号
980-0011
市外局番 022[2]
ナンバープレート 仙台

概要編集

上杉は1970年昭和45年)の住居表示実施に際して多数の小さな町をまとめて作られた新町名で、まとめられた中の上杉山通(かみすぎやまどおり)を縮めて名づけられた。南は北一番丁通り、西は勾当台通、北は東日本旅客鉄道仙山線、東は杉山通二本杉通を境とするが、北西部分は堤通雨宮町によって大きく欠ける。

江戸時代には中級家臣の武家屋敷が並び、明治時代以後も住宅地として発展してきた。20世紀後半になって、南西角の一丁目に青葉区役所など官公庁・企業のオフィスビルが連なるようになり、他地区の住宅も高層化が進んだ。東北の住宅地の中で、上杉は南に隣接する錦町地区と並んで最も公示価格が高い。

北端は上杉六丁目で、江戸時代には農地が広がり、その北部は北仙台の一部として発展した。南部は各種教育機関の誘致により次第に開け、「北七番丁」として栄える様になった。(北七番丁は柏木地区にあった武家屋敷の丁名である)この経緯により、六丁目は古来より北仙台志向が強く、五丁目までの上杉とは一線を画している。上杉地区の選挙投票所(国政・地方)は上杉山通小学校に指定されているが、六丁目のみ北仙台を構成する地域(昭和町・青葉町・堤町・通町)主体の選挙所(上杉山中学校)を使用する。

地価編集

住宅地の地価は、2014年平成26年)1月1日公示地価によれば、上杉5-6-8の地点で19万8000円/m2となっている。[3]

地名の由来編集

1970年(昭和45年)以後に上杉を構成した地区には、東西に走る町として北一番丁から北八番丁まで、南北に走る町として勾当台通、堤通、外記丁通、上杉山通、同心町通、中杉山通、光禅寺通、二本杉通、杉山通など小さな町がたくさんあった。これらは道の名であると同時にその道にそった町の名でもある。

上杉山通は現在の愛宕上杉通りにあたり、杉山台に通じる道という意味で、杉山台は仙台北郊にある台原丘陵の別称である。中杉山通は上杉山通の下手、つまり東を平行して走り、さらに東には杉山通があって、いずれも台原に向かう道で、南北に長い。東西道の北一番丁、北二番丁などが上杉山通を切る形で割り込んだので、町としての上杉山通はあちこちで分断される飛び地であった。逆に北二番丁以下は南北に走る堤通、外記丁通に切られて飛び地になり、町々の位置関係は複雑であった。

1970年(昭和45年)2月1日、当地に住居表示を実施して多数の町をまとめたときに、上杉山通をもととして、字数を2字に縮めた上杉なる町名が作られた。この地区は上杉山通小学校、中学校は上杉山中学校の学区に属しており、以前から略称として上杉と言われることがあったようである。なお、上杉(うえすぎ)氏とは関係がない[4]

地理・地質編集

仙台駅の約1.5〜3km圏内にあり、仙台市都心部の北限に位置する。域内の道路は藩政時代からの城下町ということもあり、碁盤目状に形成されている。ただし、六丁目の北部はかつて仙台軌道が走っていたこともあり、カーブが多い。台原丘陵の麓に位置し、全体として平坦な地形である。

面積と世帯数と人口編集

各丁目と上杉全体の面積[5]2017年(平成29年)4月1日現在の世帯数と人口は以下の通りである[1]

丁目 面積 世帯数 人口
上杉1丁目 0.166km2 934世帯 1,385人
上杉2丁目 0.123km2 1,054世帯 1,736人
上杉3丁目 0.159km2 1,032世帯 2,217人
上杉4丁目 0.103km2 611世帯 1,256人
上杉5丁目 0.133km2 797世帯 1,538人
上杉6丁目 0.272km2 813世帯 1,556人
0.956km2 5,241世帯 9,688人

各丁目の説明編集

一丁目編集

年間商品販売額[6]
町名 卸売 小売
1丁目 2186億5714万円 25億4609万円
2丁目[7] 287億7349万円 14億9411万円
3丁目 151億6810万円 12億3238万円
4丁目 発表せず[8] 4億4549万円
5丁目 201億3242万円 20億7725万円
6丁目 133億8826万円 8億4464万円

青葉区役所やJAビル、自民党宮城県連本部など、官公庁や国の地方出先機関が集中する地域であり、宮城県庁仙台市役所などがある本町国分町地域とともに市の政治・行政の中枢である。一方で、古くからの住宅や飲食店・居酒屋等も多い。勾当台通と上杉山通に囲まれているためバスの便が多く、一番町がすぐそばであることから交通至便である。また、2005年平成17年)にはドコモ東北ビルが完成し、上杉の新しいランドマークタワーとなっている。

二丁目編集

二丁目の西部は味の素東北支社や酒造会館、自治労会館などがあり、仙台駅前から連続する市街地の一部として発展を続けている。東部は古くより勝山企業の所有地が大部分を占め、勝山酒造部・勝山館・勝山スケーティングクラブ・勝山ボウリングクラブ等、一種の「企業城下町」を形成していた。勝山館に隣接する勝山公園は勝山企業が仙台市に譲渡したことを記念し、公有地でありながら一企業の名前を公園名に冠している。

2010年、勝山企業は住友不動産にスケート場・ボウリング場を含む約1.7万平米の土地を売却。スケート場は、2009年に閉鎖。ボウリング場は東日本大震災による被害が大きく、2011年4月に営業を再開することなく閉鎖。ボウリング場1階部の商業施設も、2012年3月を以って営業を終了し、取り壊された。

三・四丁目編集

行政機関や大企業の支社が集中する一丁目や二丁目とは趣を異なり、低層住宅地域である。毎年公表される公示価格はこの地域で調査している地価であり、東北の住宅地の中では最高価格が公示されることが多い。このため仙台市民の間では錦町・米ヶ袋・川内三十人町などと共に「お屋敷町」として意識されており、特に上杉三丁目を中心とする地域は都心に近い割に治安が良いということでマンションや土地の価格も他の地域よりもやや高めに設定されている。

三丁目にある旧逓信省仙台地方簡易保険局庁舎は、占領期初期に進駐軍に接収された[9]。仙台は当初、横浜市に司令部がある第8軍の部隊が進駐したが、まもなく札幌市に司令部がある第9軍管轄となった[9]。その後、第9軍司令部が仙台に移転となり、仙台地方簡易保険局庁舎に入った[9]。キャンプ・センダイ(仙台城二の丸)が完成すると第9軍司令部はそちらに移転し、仙台地方簡易保険局庁舎は病院に転用され、172ステーション・ホスピタルと呼ばれた[9]朝鮮戦争が始まると、多数の負傷した兵士が運ばれてくるようになり、ヘリコプターが屋上に着陸する場合もあった[9]

五丁目編集

西部は七十七銀行の上杉支店が入居する第三勝山ビルやフジテレビ系列基幹局である仙台放送の本社がある。この地域も古くからの住宅やマンションが多く建造されている。東部には韓国総領事館がある。北六番丁通り沿いには飲食店、仙台北年金事務所や宮城県対がん協会のがん検診センターなどがあり、公衆衛生業務を携わる一面も備えている。

2008年(平成20年)の公示地価の上昇率は当該地区が住宅地部門で日本で二番目の上昇率となった(一位は青葉区錦町)。

六丁目編集

六丁目は宮城教育大学上杉キャンパス(同大附属の)、東北大学明善寮・松風寮仙台市立上杉山中学校宮城県立視覚支援学校・点字図書館などの教育施設が域内の大半を占め、上杉山通を挟んで隣にある堤通雨宮町の東北大学雨宮キャンパスと共に「都心文教地区」を構成している。これらの施設が隣接しあって一つの地区を構成するため、六丁目の住宅地は北部と南部に分断される。

南部は「都心文教地区」に面するため北七番丁通り沿いにマンションが林立しているが、日照権の問題が絡むため他の地域より低層マンションが多く、10階建て以上のマンションやビルの建設は制限されている。このマンション群は、附属小・中学校の真向かいに位置し、愛宕上杉通り以東では例外的に交通の便が良い(徒歩15分圏内に鉄道駅が3駅あり、バス路線にも恵まれている)為、上杉の中でも特に転勤族に人気が高い。また、北六番丁通り沿いにはブリヂストンコクピットやスーパー、理髪店、美容室、飲食店、仙台上杉六郵便局(旧特定郵便局のため営業時間は短い)がある。

北部はかつて、荒巻村の一部であった。このため、旧町名も「荒巻」であり、昭和時代に仙台市に編入合併された際に上杉に組み入れられた地域である。そのため、他の上杉地域とは趣を別にしている。六丁目は北仙台駅に近いことから「北仙台」と呼ばれることもあり、国政選挙や地方選挙の際の投票所は六丁目のみ他の北仙台地域と同じ上杉山中学校となる。

交通編集

上杉地区の交通事情は市内でも屈指の交通至便地であるが、地区内の基幹道路である北四番丁通り(二日町以東)にはバスが一本も走っておらず、更に一方通行路も多いため、同じ上杉でもバスや地下鉄の沿線地帯(一丁目・二丁目・五丁目・六丁目)と南東部(三丁目・四丁目)間における地域格差が激しい。

上杉は西端(勾当台通)部に地下鉄南北線(日中7分間隔)と宮城交通バス・仙台市営バス(仙台駅方面は3〜5分間隔)がそれぞれ運行。北六番丁通りも仙台市営バスが毎時6本程度運行している。一方、南東部はバス空白地帯が多く、1キロ近く離れた愛宕上杉通り(平日毎時4本、土日毎時2本)や宮町通り(毎時1〜2本)が最寄バス停ということもある。

※平日の朝夕4往復のみ運行。北六番丁通りを経由するため五丁目・六丁目在住の生徒・学生が東北大学星陵・川内キャンパス、宮城県仙台第二高等学校宮城県宮城第一高等学校尚絅学院中学校・高等学校聖ドミニコ学院小中・高に通学するのに利用される他、東北大学病院への通院にも利用される。

施設編集

新旧対照編集

新町名 - 旧町名編集

  • 上杉一丁目 - 上杉山通、北一番丁、北二番丁、北三番丁、北四番丁、外記丁通、勾当台通、堤通
  • 上杉二丁目 - 上杉山通、北四番丁、北五番丁、北六番丁、堤通
  • 上杉三丁目 - 上杉山通、北一番丁、北二番丁、北三番丁、北四番丁、光禅寺通、同心町通、中杉山通
  • 上杉四丁目 - 北一番丁、北二番丁、北三番丁、北四番丁、光禅寺通、杉山通、二本杉通
  • 上杉五丁目 - 上杉山通、北四番丁、北五番丁、北六番丁、中杉山通
  • 上杉六丁目 - 荒巻(梅田北、大樋南、上杉山通、堤北雷神、堤下雷神中、堤下雷神南、雷神東)、北六番丁、北七番丁、北七番丁明禅、北八番丁雨宮

旧町名に荒巻が付く地域は旧荒巻村、それ以外の地域は最初から仙台市(旧仙台区)である。

脚注編集

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  1. ^ a b 町名別年齢(各歳)別住民基本台帳人口” (日本語). 仙台市 (2017年4月28日). 2017年6月30日閲覧。
  2. ^ 市外局番の一覧”. 総務省. 2017年5月29日閲覧。
  3. ^ 国土交通省地価公示・都道府県地価調査
  4. ^ 菊池勝之助『修正増補仙台地名考』305-306頁。
  5. ^ 各丁目の面積は菊池勝之助『修正増補仙台地名考』280-281頁、計は同書306頁による。
  6. ^ 販売額は2001年4月から翌年3月で、『仙台市の商業(卸売・小売業)平成14年商業統計調査結果』による。
  7. ^ 「料金を支払って出入りする有料施設」は対象外。つまり、ボウリング場・スケート場などは本表から除かれている。
  8. ^ 『仙台市の商業(卸売・小売業)平成14年商業統計調査結果』9頁に、「該当数字があるが発表に差し支えあるもの」とある。事業者数が2と少なく、合計額から容易に個々の事業所の販売額を推測できる事が、公表しない理由と思われる。
  9. ^ a b c d e 『流行歌「ミス・仙台」~郷土・仙台の近現代史散歩~』(著者:石澤友隆、出版:河北新報出版センター。ISBN 4-87341-196-3

参考文献編集

  • 菊池勝之助『修正増補仙台地名考』、宝文堂、1971年。
  • 仙台市企画市民局総合政策部政策企画課『仙台市の商業(卸売・小売業)平成14年商業統計調査結果』、仙台市、2004年

関連項目編集

外部リンク編集