交響曲第9番 (池辺晋一郎)
交響曲第9番-ソプラノ、バリトンとオーケストラのためには、池辺晋一郎が2013年に作曲したソプラノ、バリトンの独唱を伴う交響曲。
概要 編集
9楽章構成で、2・5・9楽章はオーケストラのみであるが他の1・3・4・6・7・8楽章はすべて長田弘の詩をテキストとする声楽を伴う。なお、オーケストラのみの2・5・9楽章は作曲者本人による楽章名が付されているが、他は長田の詩の題名がそのまま楽章名となっている[1]。
演奏時間 編集
およそ45分[2]。
作曲の経緯 編集
東京オペラシティコンサートホール開館15周年を記念して2012年に東京オペラシティ文化財団から委嘱された。交響曲第8番「大地/祈り」での、「自然と人間の共存」というコンセプトを明確に顕在化することを考えていた時、長田弘の詩に出会い、これを用いてショスタコーヴィチ交響曲第14番のような歌曲集の形にすることにした[1]。
2013年7月中旬、訪問先のモスクワで完成された。
初演 編集
2013年9月15日、東京オペラシティコンサートホールにおいて「作曲家・池辺晋一郎 70歳バースデー・コンサート」と題したコンサートで幸田浩子ソプラノ、宮本益光バリトン、下野竜也指揮、東京交響楽団によって初演された[2]。
楽器編成 編集
楽曲構成 編集
第1楽章「世界の最初の一日」 編集
第2楽章「Splash」 編集
第3楽章「遠くからの声」「森を出て、どこへ」 編集
第4楽章「世界はうつくしいと」 編集
第5楽章「Choral」 編集
第6楽章「人の一日に必要なもの」「切り株の木」 編集
第7楽章「むかし、私たちは」 編集
第8楽章「立ちつくす」「春のはじまる日」 編集
第9楽章「Between the sky and the Earth(空と土のあいだで)」 編集
楽譜 編集
全音楽譜出版社より刊行されている。
脚注 編集
注釈 編集
出典 編集
- ^ a b CD解説:幸田浩子ソプラノ、宮本益光バリトン、下野竜也指揮、東京交響楽団(CAMERATA)
- ^ a b “池辺晋一郎「交響曲第9番」完成! - 美幌音楽人 加藤雅夫”. 2023年1月5日閲覧。