バリトン
バリトン(独: Bariton〈バーリトン〉、英: baritone〈バリトーン〉、仏: baryton〈バリトン〉、伊: baritono〈バリートノ〉)は、男声のバスとテノールの中間の声域およびそれを受け持つ歌手。男声を音域で二分する場合はバスの側に分類される。 典型的なバリトンの音域は概ねG2~G4[1]、合唱ではA2~F4くらいである。記譜はバス記号が用いられることが多く、バリトン記号は現在はあまり用いられない。
分類
編集音域で分類すると、高い方を「ハイ・バリトン」、低い方を「バス・バリトン」などと呼ぶ場合もある。
オペラの領域では、音色を含めて総合的に「バリトン・レジェ」「リリック・バリトン」、「キャラクター・バリトン」、「ヘルデン・バリトン」など様々に細分化することもある。
楽器のバリトン
編集バリトンという言葉は器楽にも用いられ、音域が異なる同種の楽器グループでの区分を行う。例えばサクソフォーン属においてバリトン・サクソフォーンなどと呼ばれる。
単独で管楽器名を表すバリトンは、ユーフォニアムと同属の金管楽器である。また古楽器にヴィオール属の撥弦兼弓奏楽器バリトンがあるが、これは英語などでは baryton で綴りが異なる(綴りが同じ言語もある)。
バリトンに分類される声楽家の例
編集海外
編集- あ行
- マウロ・アウグスティーニ
- テオ・アダム
- カルロス・アルヴァレス
- トーマス・アレン
- ベルント・ヴァイクル
- ジョゼ・ヴァン・ダム
- ラモン・ヴィナイ
- ヘルマン・ウーデ
- エーベルハルト・ヴェヒター
- マルクス・ヴェルバ
- レナード・ウォーレン
- オットー・エーデルマン
- クラウディオ・オテッリ
- か行
- KAI
- ピエロ・カプッチルリ
- サイモン・キーンリーサイド
- トマス・クヴァストホフ
- トム・クラウゼ
- グリア・グリムスレイ
- ユーリー・グリャーエフ
- エーリッヒ・クンツ
- マティアス・ゲルネ
- クリスティアン・ゲルハーヘル
- シュテファン・ゲンツ
- ティート・ゴッビ
- アンセルモ・コルツァーニ
- さ行
- レナート・ザネッリ
- ジョルジョ・ザンカナロ
- ブライアン・シェクスネイダー
- ジャック・ジャンセン
- アンドレアス・シュミット
- ハインリヒ・シュルスヌス
- アレッド・ジョーンズ
- ジェラール・スゼー
- リッカルド・ストラッチアーリ
- ソ・ジョンハク(徐廷學)
- た行
- な行
- は行
- フランツ・ハヴラタ
- パオロ (タレント)
- エットーレ・バスティアニーニ
- マッティア・バッティスティーニ
- キュウ・ウォン・ハン
- シャルル・パンゼラ
- トーマス・ハンプソン
- ゲルハルト・ヒュッシュ
- ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ
- ヘルマン・プライ
- セスト・ブルスカンティーニ
- レナート・ブルゾン
- アルド・プロッティ
- オラフ・ベーア
- ピエール・ベルナック
- ディートリヒ・ヘンシェル
- ハンス・ホッター
- ヴォルフガング・ホルツマイア
- ディミトリー・ホロストフスキー
- ファン・ポンス
- ま行
- ら行
- わ行
日本
編集- あ行
- か行
- さ行
- た行
- な行
- は行
- ま行
- や行
他の声域
編集脚注
編集- ^ フレデリック・フースラー/イヴォンヌ・ロッド=マーリング 『うたうこと 発声器官の肉体的特質』 須永義雄・大熊文子訳 音楽之友社、2000年、111頁。ISBN 4-276-14252-0