バリトン: Bariton〈バーリトン〉: baritone〈バリトーン〉: baryton〈バリトン〉: baritono〈バリートノ〉)は、男声バステノールの中間の声域およびそれを受け持つ歌手。男声を音域で二分する場合はバスの側に分類される。 典型的なバリトンの音域は概ねG2G4[1]、合唱ではA2~F4くらいである。記譜はバス記号が用いられることが多く、バリトン記号は現在はあまり用いられない。

分類 編集

音域で分類すると、高い方を「ハイ・バリトン」、低い方を「バス・バリトン」などと呼ぶ場合もある。

オペラの領域では、音色を含めて総合的に「バリトン・レジェ」「リリック・バリトン」、「キャラクター・バリトン」、「ヘルデン・バリトン」など様々に細分化することもある。

楽器のバリトン 編集

バリトンという言葉は器楽にも用いられ、音域が異なる同種の楽器グループでの区分を行う。例えばサクソフォーン属においてバリトン・サクソフォーンなどと呼ばれる。

単独で管楽器名を表すバリトンは、ユーフォニアムと同属の金管楽器である。また古楽器ヴィオール属の撥弦兼弓奏楽器バリトンがあるが、これは英語などでは baryton で綴りが異なる(綴りが同じ言語もある)。

バリトンに分類される声楽家の例 編集

海外 編集

あ行
か行
さ行
た行
な行
は行
ま行
ら行
わ行

日本 編集

あ行
か行
さ行
た行
な行
は行
ま行
や行

他の声域 編集

脚注 編集

  1. ^ フレデリック・フースラー/イヴォンヌ・ロッド=マーリング 『うたうこと 発声器官の肉体的特質』 須永義雄・大熊文子訳 音楽之友社、2000年、111頁。ISBN 4-276-14252-0

関連項目 編集