出エジプト記
旧約聖書の2番目の書。モーセ五書(トーラー)のひとつ
(出エジプトから転送)
『出エジプト記』(しゅつエジプトき、ヘブライ語: שמות、英語: Exodus)は、旧約聖書の2番目の書であり[1]、『創世記』の後を受け、モーセが虐げられていたユダヤ人を率いてエジプトから脱出する物語を中心に描かれている。モーセ五書(トーラー)のひとつであり、ユダヤ教では本文冒頭より2番目の単語から『シェモース』(Shemot)と呼ぶ[注釈 1]。全40章から成る。
構成 編集
エジプト脱出とシナイ山での契約が二つの大きなテーマとなっている。キリスト教において旧約聖書という時、「旧約」すなわち古い契約というのはこのシナイにおける神と民との契約のことをさしている。
- エジプト脱出
- ヤコブ後のエジプトにおけるユダヤ人の状況(1章)
- モーセの物語(2章 - 4章)
成立 編集
『出エジプト記』はエジプト脱出の物語に後から契約の内容と細かい規定が組み合わされて完成したと考えられている。
なお、22章18節にある「呪術を使う女はこれを生かしておいてはならない」という部分が『欽定訳聖書』では「魔女」(witch) と訳され[2]、この『聖書』が広く読まれたことで、魔女狩りの『聖書』における根拠とみなされることになった。
脚注 編集
注釈 編集
出典 編集
- ^ “ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「出エジプト記」の解説”. コトバンク. 2022年1月30日閲覧。
- ^ 『欽定訳聖書』22章18節(Wikisource)
関連項目 編集
- 旧約聖書
- 古代イスラエル#出エジプト
- マスティマ
- 十誡 (映画)(1923年米映画)
- 十戒 (映画)(1956年米映画)
- エクソダス:神と王
- 『出埃及記』文語譯電子版