前川定理は、折り紙の定理の一つであり、「平坦折りの折り目は、全ての頂点において山折りと谷折りの数の差が±2である」という定理である[1]折紙の数学研究者である前川淳にちなんで名付けられた。同様の定理がジャック・ジャスティン[2]や、前川以前にも村田三良によっても発見されていた[3]

この1頂点の折り目パターンでは、山折りの数(オレンジ色が外側になる折り)と谷折りの数(白い側が外側になる折り)は異なる。

パリティとカラーリング編集

前川定理は、山折りと谷折りの数の差が2であることを述べているが、この条件は各頂点の折り線の数(次数)が偶数でなければならないことも示している。

また各頂点の折り線の数が偶数である性質は、(オイラーグラフ2部グラフ間の平面グラフの双対性の形式を介して)隣り合う小面同士が異なる色になるように小面を2色で塗り分けられる(彩色できる)ことも意味している[4]。またその2色は、折り畳まれた状態において、各小面がどちらの色を上にしているかを示していることからも定性的に確認できる。

関連する性質編集

前川定理は、平坦折りが可能な折り目パターンを完全に特徴付けるものではなく、平坦折りの必要条件である。また各頂点の近傍についてさえ十分条件ではなく、必要条件でしかない。これは、角度を無視し、各タイプの折り畳みの数のみを考慮するためである。 この、角度について考えたものが川崎定理である。

参考文献編集

  1. ^ Kasahara, K.; Takahama, T. (1987), Origami for the Connoisseur, New York: Japan Publications 
  2. ^ Justin, J. (June 1986), “Mathematics of origami, part 9”, British Origami: 28–30 .
  3. ^ Murata, S. (1966), “The theory of paper sculpture, II” (Japanese), Bulletin of Junior College of Art 5: 29–37 .
  4. ^ Hull, Thomas (1994), “On the mathematics of flat origamis”, Proceedings of the Twenty-fifth Southeastern International Conference on Combinatorics, Graph Theory and Computing (Boca Raton, FL, 1994), Congressus Numerantium, 100, pp. 215–224, MR1382321, http://www.organicorigami.com/thrackle/class/hon394/papers/HullOldFlatFoldabilityPaper.pdf . See in particular Theorem 3.1 and Corollary 3.2.

外部リンク編集