前進党(タイ語: พรรคก้าวไกล、Phak Kao Klai)はタイ王国の政党。社会民主主義進歩主義を掲げており、2014年から2019年まで続いた軍事政権や国軍と対立している。2019年に解散した新未来党の事実上の後継政党である。

タイ王国の旗 タイ政党
前進党
พรรคก้าวไกล
党首 チャイタワット・トゥラソン英語版
成立年月日 2014年5月1日
前身政党 新未来党(事実上)
本部所在地 バンコク
人民代表院議席数
151 / 500   (30%)
(2023年5月14日現在)
バンコク首都圏議会
11 / 50   (22%)
党員・党友数
89,756
(2023年)
政治的思想・立場 中道左派
社会民主主義
進歩主義
反軍国主義
革新[1]
シンボル オレンジ
公式サイト พรรคก้าวไกล
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歴史 編集

2014年5月1日、ルアン・パッタナ・チャート・タイ党として結党された。

2020年初頭、新未来党が憲法裁判所の命令によって解散させられたため、新未来党党所属の65人の議員のうち55人が本党への合流を表明。新未来党の実質的な後継政党となった。その後、党名が現在の「前進党」に変更された。

2023年タイ総選挙では得票率36.23%を記録して151議席を獲得すると、下院の第1党に躍進した。この結果を受けて、前進党と他の野党7党(タイ貢献党、プラチャチャート党、国家建設党、タイ自由党、公平党、プータイルアムパラン党、新しい力党)からなる野党連合は、前進党のピター・リムジャロェーンラット党首を首班とする連立政権樹立について合意を発表した。しかし、憲法の規定では首相指名選挙は下院(民選)と上院(軍部による任命制)の両院が共同で行うため、首相を指名するためには上下院合わせて半数である376票以上の信任票が必要となる。前進党を始めとする野党連合は下院では過半数を制しているものの、軍の影響力が強い上院からの十分な票を確保できるかは不透明だった。

結果、ピタの得票数は324票で、首相指名に必要な得票数には足りなかった。また、反対票は182票、棄権票は199票だった。この直後、バンコクでは前進党・ピタを支持する抗議デモが数回行われ、プーケットでも小規模な抗議デモが行われた[2]

7月19日、ピタは父、ポンサック・リムジャロエンラットから相続した廃業した放送局ITVの株式を総選挙時に保有していたとして、タイ憲法裁判所から国会議員の資格停止処分を受けた。国会は同日、会期中の首相指名選挙で指名を受けることに失敗した候補者の再立候補を認めないという国会規則を決定したため[3]、ピタの首相就任が不可能となった。その後、前進党は連立政権の樹立に合意している下院第2党の貢献党から首相候補を擁立する事に合意したと発表した。しかし、8月2日に貢献党は野党8党の枠組みから離脱すると発表[4]。その後、前進党を除く11党が大連立で合意。貢献党所属のセーター・タウィーシンが首相に選出された[5]

議員資格停止の長期化が見込まれたため、9月15日にピタは党首を辞任すると発表した[6]。23日に党臨時総会を開き、チャイタワット・トゥラソン英語版幹事長を新党首に選出した[7]

脚注 編集