半透明雲
半透明雲(はんとうめいうん, translucidus)とは、空を広範囲に覆ってしまう雲の中でも、太陽や月の位置がわかる程度の厚さの雲のこと。高層雲、高積雲、層積雲、層雲に現れ、雲の透明度による分類である変種の1つ。逆に太陽や月の位置が分からないほど厚い雲のときは、これを不透明雲と呼ぶ。
半透明高層雲 | |
略記号 | tr |
---|---|
雲形記号 |
![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
変種 | 半透明雲 |
高度 | 地上付近~15,000 m |
特徴 | 空を覆う、太陽や月の形が分かるくらいの薄さ |
降水の有無 | あり |
学術名"translucidus"は、ラテン語で「半透明の」という意味があり、これに因んで名付けられた。
半透明か不透明かの判断基準は、「太陽や月の輪郭が判別できるかどうか」の他に、「太陽や月の光でできた物体の影の輪郭が判別できるかどうか」といったものがある。
空を覆う雲の厚さや雲の中の雲粒の密度、雲粒の大きさなどで雲の透明度が変わる。半透明雲は不透明雲よりも薄く、密度が小さい傾向にある。観天望気としては、半透明雲は天候が崩れて雨が降り出す数日~数時間前に出現することが多い。不透明雲に比べて、半透明雲のほうが雨から遠いと考えられる。また、高層雲や高積雲の場合、半透明雲が空を覆っても、曇りとなるだけで雨がやってこない場合も多い。
高層雲は大抵の場合、半透明雲になる。
出典編集
- 半透明雲 あおぞらめいと
- Spotlight on... Clouds