製法・用途編集
唐辛子のすりつぶしを漬けた調味料である。唐辛子(青唐辛子や赤唐辛子のほか、独特な唐辛子など各種が使用される)を細かくして漬ける。唐辛子を麹などで発酵させる場合もあり、醤油や砂糖、みりん、日本酒、そしてニンニク、ゴマなどを加えることがある。また、醤油や味噌と合わせるなど、各種の製品がある[1][2][3]。
地域や作り手によって好みの唐辛子が選択され、それをすりつぶして塩、ゆずなどを加え、熟成や発酵を利用して作る辛味がある調味料である。鍋料理に使用するポン酢醤油に加えたり、焼肉、冷奴、ラーメンの薬味などの料理に用いる事もあり[4]、御飯のおかずや酒の肴ともする(「なめみそ」)。
製品により唐辛子の比率や辛さ度合いは様々である。なんばんみそ発祥地との説がある青森県五戸町周辺では、様々な刻み野菜(大根、人参、牛蒡、胡瓜、シソの実など)と唐辛子を醪(もろみ)とともに漬けて、冬の保存食としてきた。その後、地元企業により商品化され、現在は通年で生産・出荷されている[5]。
新潟県上越市には「ぴりっ子」という唐辛子味噌がある[6]。唐辛子とその他の材料をすり和えて熟成させる製法であり、強い辛さが特徴。上越市には「辛味子(からみっこ)」[7]と称する辛味調味料もあり、3年間熟成させたものであるが、伝統野菜である「神楽南蛮(かぐらなんばん)」と呼ばれる唐辛子を使用している事から独特の辛味がある。また同県妙高市には「かんずり」があり、上越市周辺では複数の会社が様々な唐辛子味噌を製造している。
日本各地に独特の唐辛子味噌があり、例えば「島唐辛子味噌」は島唐辛子の他にアーモンドや地元産のハチミツ/黒砂糖を使用するなど、多種多様にわたる。方言で唐辛子を胡椒と言う地域では柚子胡椒と独自名称となっている。
各家庭で自家消費される分以外は、ガラス瓶や小さな壷などに入れたものなどが販売されている。
日本の類似食品編集
他国の類似調味料編集
出典編集
外部リンク編集
- 越後各地の南蛮(唐辛子)香辛料(新潟県内各地の類似調味料を紹介している)[リンク切れ]