可視光通信実験衛星とは、可視光通信を使用する通信衛星である。

中央が可視光通信実験衛星FITSAT-1

通常、申請から免許の取得まで2 - 3年かかるとされ、無線局免許申請作業が不要で指向性が強いため混信がおきにくく、電磁波障害やレーザー光のような視覚障害が無いとされる。

通信速度は現在はまだ遅く、低軌道の場合、角速度が速く、視野から急速に去るので追尾が困難で安定した伝送が困難である。また、高度を上げると、追尾が容易にはなるものの、光源を高出力化する必要があり、消費電力等、可視光ならではの利点が損なわれる可能性がある。衛星との双方向光通信も試みられた。[1]

通信設備 編集

受信にはパラボラアンテナに相当する望遠鏡が必要である。また、精密な追尾が不可欠で高速で追尾する必要がある。送信には強力なLED光源を用いる。現時点では送受信共に大掛かりな設備が必要。

主な可視光通信実験衛星 編集

  • FITSAT-1 - 2012年11月21日に大分県由布市と韓国のKAISTで世界初となる宇宙・地上間のLEDによる可視光通信の実験を行った[2]
  • ぎんれい - 2014年4月26日に衛星からのモールス信号が確認された[3]

関連項目 編集

脚注 編集

  1. ^ 「ぎんれい」との双方向通信実験の実施”. 超小型衛星「ぎんれい」. 信州大学 (2012年). 2015年9月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年1月19日閲覧。
  2. ^ 夜空に輝くFITSAT-1”. 福岡工業大学. 2016年1月19日閲覧。
  3. ^ 銀河の森天文台(北海道陸別町)で撮影された「ぎんれい」のLED光(モールス信号)”. 超小型衛星「ぎんれい」. 信州大学 (2012年). 2015年9月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年1月19日閲覧。