夜想曲第17番 ロ長調 作品62-1 は、フレデリック・ショパン1846年に作曲、出版したピアノのための夜想曲作品62-2と合わせ、この作品62はショパンが生前に発表した最後の夜想曲となった。R・ドゥ・ケンネリッツ嬢に献呈。

夜想曲第17番 ロ長調 作品62-1

構成

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冒頭の第1主題

ロ長調アンダンテ、4分の4拍子

三部形式であるが、自由な再現部になっている。

序奏は下属調ホ長調減七和音。主題は下降進行の落ち着いたもの。平行短調に移りながら休止をはさんで主調に戻り、舟歌のように安楽な感じを与えている。

 
中間部

中間部では変イ長調シンコペーション。両声部がのびのびと流れる。

 
トリルを伴う第1主題の再現

再現部ではポーコピウレントの速度指定で、主題の右手声部全てにトリルをつけている。流麗なパッセージでクロマティックをつけるなど、作者晩年の作に共通する語法が認められる。コーダはシンコペーションの上に、独自のハーモニーからなる旋律が登場し、穏やかに終わる。

外部リンク

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