大洋水深総図(たいようすいしんそうず GEBCO,General Bathymetric Chart of the Oceans)は、国際水路機関(IHO,International Hydrographic Organization)と国際連合教育科学文化機関・政府間海洋学委員会(UNESCO-IOC,Intergovernmental Oceanographic Commission)との共同プロジェクトであり、全世界の海底地形図の作成と海底地形名称の標準化を行っている[1][2][3]

モナコ大公アルベール1世の提唱により、1903年に1万8千点の水深データを用いて、海底地形図の初版が作成された[4]。第2版は1912年から1930年にかけて出版され、第3版はIHOの手により、1932年から制作が開始されるも、部分的な出版に留まった[4]。第4版も完成に至らず、IHOとIOCの共同プロジェクトとなった第5版は1972年から制作が開始され、1984年に完成した[4]

第6版は制作検討のみで中止され、電子データによる提供及びアップデートが行われるようになっている[5]。1994年、イギリスがデジタル版を完成させた[6]Google EarthArcGIS等の電子地図には、これらのデータが組み込まれている[7]

最終的に、海底ケーブルなどの構造物も含んだ海洋情報を一元化するものとみられる[8]

組織としては、合同指導委員会の下に海洋図作製小委員会(TSCOM)、海底地形名小委員会(SCUFN)、地域海洋図作製小委員会(SCRUM)が置かれている[3]

脚注編集

  1. ^ ,春日茂、海底地形名命名の国際的な取り組みとその意義 海洋政策研究財団,ニューズレター 第187号,2008年5月20日
  2. ^ 日本人の名前を冠した海底地形名が国際的に登録されました,海上保安庁 東京大学プレスリリース,2011年9月16日
  3. ^ a b 国際水路機関の現状と将来(組織改革),日本測量協会
  4. ^ a b c 岩淵義郎, 上林孝史、「大洋水深総図の歴史と海底地形名についての問題点」『地図』 1991年 29巻 2号 p.28-36, doi:10.11212/jjca1963.29.2_28, 日本地図学会
  5. ^ GEBCO(大洋水深総図)の思い出≪2≫,八島邦夫,水路,P2-8,第169号,2014年4月
  6. ^ イギリス海軍水路部は現在でも標準海図およそ3300枚を発行し続けており、世界最大の供給元である。デジタル版を発信する軍のサービスは、海運情報だけでなく、GPSでリアルタイムに統合された地理情報を提供している。
  7. ^ GEBCO Web Map Service (WMS)
  8. ^ 林王弘道 海洋情報の一元化の取り組み 日本水路協会 『水路』 168号 平成26年1月

外部リンク編集