女子挺身勤労令

日本の勅令

女子挺身勤労令(じょしていしんきんろうれい、旧字体: 女子挺󠄁身勤󠄁勞令、昭和19年8月23日勅令第519号)は、日本1944年8月に公布された勅令

女子挺身勤労令
日本国政府国章(準)
日本の法令
法令番号 昭和19年8月23日勅令第519号
効力 廃止
公布 1944年8月23日
施行 1944年8月23日
主な内容 女性の勤労動員に関する規定
関連法令 学徒勤労令国民懲用令国民勤労動員令
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概説編集

同令により、「国民職業申告令」が定める対象者(1944年2月の同令改正によれば、12歳から40歳までの女性)が軍需工場などの戦争遂行体制に動員された。強制力を伴うこの勅令は、法令上は、朝鮮にも施行されたが、実際の適用は、朝鮮半島の女子は対象とならなかったされる[1]:367。これは、「官の指導斡旋によるため、女子挺身勤労令の発動によるという考えは今のところ持っていない」とする1944年10月の朝鮮総督府鉱工局労務課作成の「国民徴用の解説」というパンフレットを根拠にしている。ただし「今のところ」という留保があり最終的に徴用が実施されなかったかは明らかでない。

違反した場合、国家総動員法により1年以下の懲役または1,000円以下の罰金に処された。女子挺身隊は、国民勤労報国協力令などに基づき、これ以前から結成されていたが[1]:3671945年に女子挺身勤労隊が国民義勇隊に再編されのに伴い、国民義勇隊令により、女子挺身勤労令は廃止された。

出典編集

  1. ^ a b 秦郁彦『慰安婦と戦場の性』新潮選書 ISBN 9784106005657

関連項目編集

外部リンク編集