安慧 (天台宗)

平安時代の天台宗の僧
安恵から転送)

安慧(あんえ、延暦13年(794年) - 貞観10年4月3日868年5月2日))は、平安時代前期の天台宗。俗姓は大狛氏。河内国大県郡の出身。

幼少のころに下野国小野寺山大慈寺広智(こうち)に師事して出家[1]、ついで比叡山に登って最澄円仁について顕教密教を学んだ。遮那業学生(密教専攻の学僧)として得度し、規定により12年篭山修行を行った。その後、844年承和11年)出羽国の講師に任じられ、その地の法相宗徒の多くを天台宗に改宗させたという。848年(承和13年)延暦寺定心院十禅師に任じられ、内供奉十禅師を経て、864年(貞観6年)天台座主に就任した。

脚注 編集

  1. ^ 上田正昭、津田秀夫、永原慶二、藤井松一、藤原彰、『コンサイス日本人名辞典 第5版』、株式会社三省堂、2009年 68頁。